14. 露が消えると、あとには霜のような小さな薄片が残りました。
15. 人人はそれを見て、「いったいこれは何だ?」と口々に言い合うのでした。そこで、モーセが説明しました。 「これが神様の下さった食べ物だ。
16. みんな一人につき三・六リットルの割で、家族に必要なだけ集めなさい。」
17. 人々は外へ出てそれを集めました。
18. 集めたものを三・六リットルますで量ると、ちょうど一人当たり三・六リットルずつあって、皆に十分行き渡りました。 たくさん集めた者も余さず、少ししか集めなかった者も足りないことはないのです。 どの家族にも、ちょうど必要なだけありました。
19. 「翌日まで残しておいてはいけない。」 モーセはきつく注意しました。
20. ところが中には、やはり言うことを聞かない者もいて、明くる朝まで残しておくのでした。 けれどもそういうパンは朝になると、虫がついて、ひどいにおいがしています。 モーセは、言いつけを守らない者をしかりつけました。
21. こうして人々は毎朝、それぞれ家族の人数に応じて必要なだけ集めました。 日がのぼって日ざしがだんだん強くなると、それは溶けて消えてしまうのです。
22. 六日目には、ふだんの二倍集めました。 七・二リットルずつです。 どうして、六日目だけ二倍なのでしょう。 指導者たちは不思議に思い、モーセにわけを尋ねました。
23. モーセはこう説明しました。 「神様が、その翌日を特別な休息の日と定められたからだ。 その日は一日、神様のことだけを考えて過ごし、日常の仕事はいっさい休まなければならない。 だから、きょうのうちに、あすの分まで料理しておきなさい。」
24. 今度は、次の朝になっても、虫もつかず、悪いにおいもなく、少しもいたんでいませんでした。
25. モーセは言いました。 「きょうは、きのうの残りを食べなさい。 神様の安息日だから、きょう外に出ても何もない。
26. 集められるのは六日間だけだ。 七日目は安息日で、何も見つけることはできない。」
27. ある人はそう言われたにもかかわらず、安息日に食べ物を集めに出かけました。 しかし、やはり何も見つかりませんでした。
28-29. 神様はあきれてモーセに告げました。 「いつになったら、この民は言うことを聞くのか。 六日目にいつもの二倍を与えるのは、二日分の量が十分あるようにということなのが、わからないのか。 七日目は休息の日としてわたしが与えたのだから、テントの中にいて、食べ物を取りになど外へ出たりしないようにしなさい。」
30. そこで、人々は七日目に休みました。