使徒行伝 22:5-26 リビングバイブル (JLB)

5. そのことは、大祭司様も、議会の議員の方々も証言してくださるでしょう。 この人たちに頼んで、ダマスコに住むユダヤ人の指導者あてに、クリスチャンを見つけしだい縛り上げ、処罰するためにエルサレムへ連行することを認めさせる手紙を、書いてもらったのですから。

6. ところが、もうじきダマスコという時、そう、あれはちょうど正午ごろでしたが、突然まばゆい光が、天からさっと私を照らしたのです。 

7. 思わず倒れ伏した私の耳に、『パウロ、パウロ。 なぜわたしを迫害するのか』と呼びかける声が聞こえました。

8. 『そう言われるあなた様は?』と尋ねると、その声は『あなたが迫害しているナザレのイエスだ』と答えるではありませんか。 

9. いっしょにいた人たちには、光は見えましたが、ことばはわかりません。

10. 『主よ。 私はいったい、どうしたらよいのでしょう。』 私がこう尋ねると、主は、『立って、ダマスコの町に入りなさい。 将来どんなことがあなたの身に起こるかは、そこで教えられるだろう』というお答えです。

11. ところが、あまりのまぶしさに、目が見えなくなり、連れの者にダマスコまで手を引いて行ってもらわなければなりませんでした。 

12. ダマスコには、神様のおきてを忠実に守る、信心深いアナニヤという人がいました。 ダマスコのすべてのユダヤ人に、たいそう評判のよい人でした。 

13. この人が来て、『兄弟パウロ。 見えるようになれ』と言うと、たちまち彼の姿が見えるようになりました。

14. するとアナニヤは、こう言ったのです。 『ご先祖の神様があなたをお選びになったのです。 神様がそのことをあなたに知らせ、メシヤ(救い主)に会わせ、その御声を聞かせてくださったのです。 

15. あなたがこの方の教えを携えて行き、自分で見聞きしたことを、あらゆる所のあらゆる人たちに伝えるためです。 

16. さあさあ、何をためらっているのです。 お立ちなさい。 主の名を呼んでバプテスマ(洗礼)を受け、罪をすっかり洗いきよめていただくのですよ。』

19. 私は答えました。 『主よ。 人々はかつて私がどこの会堂ででも、あなた様を信じる人たちを投獄し、むち打ったことを、いやと言うほど知っているのです。 

20. しかも私は、あのステパノが殺された時には、それに賛成して現場に立ち合ったばかりか、石を投げつける連中の上着の番をしたのですよ。』

21. しかし神様はやっぱり、『さあ出発しなさい。 あなたを遠く、外国人のところへ派遣します』と言われるのです。」

22. ここまで話すと、人々はいっせいに叫びだしました。 「こんなやつは消しちまえっ! 生かしておくな。 殺せ、殺せーっ!」 

23. あたりは興奮のるつぼです。 大声でわめく声、声、声……。 上着は宙に舞い、あちこちで、ちりをつかんでまき散らす者も出るしまつです。

24. どうしてこれほどの怒りを買うのでしょう。 その事情を知りたいと思った司令官は、パウロを兵営に引き入れ、むちで打って白状させようと思いました。

25. 兵士たちが縛り上げた時、パウロはそばに立っている士官に、「ローマ市民の私を、裁判にもかけずにむち打つのは、法律違反じゃないですか」と言いました。

26. これを聞いて、士官はあわてて司令官のところへ駆けつけ、「いかがいたしましょう。 あの男はローマ市民だと言っております」と耳打ちしました。

使徒行伝 22