使徒行伝 14:10-23 リビングバイブル (JLB)

10. 大声で、「立ちなさい」と呼びかけました。 その瞬間、その人はとび上がり、勢いよく歩きだしたのです。

11. これを見た人々は、その地方のことばで、「神々だ。 人間の姿をした神々だ」と叫びだしました。 

12. そして、わいわい騒ぎながら、二人をギリシヤの神々にまつり上げたのです。 バルナバはゼウス、パウロはおもに話をしたので、ヘルメスだということになりました。 

13. 町の門のすぐ外にある、ゼウス神殿の祭司までが、花飾りを持って駆けつけ、門のところで群衆といっしょに、雄牛を数頭いけにえとし、二人にささげようとするではありませんか。

14. バルナバとパウロは、この神を汚すふるまいに仰天し、着物を引き裂いて、群衆の中に駆け込み、大声で叫びました。

15. 「皆さん。 なんということをするのです。 私たちは、皆さん同様、ただの人間じゃありませんか。 こんなばかばかしいことは、おやめなさいっ! 天と地と海、それにその中のすべてのものをお造りになった神様を礼拝しなさい。 私たちは、そのために、すばらしい知らせを持って来たのです。 

16. 過去の時代には、神様はあらゆる国民が、それぞれ自分勝手な道に進むことを許しておられました。

17. といっても、神様のことが全然わからなかったわけじゃありません。 神様を思い起こさせるものは、いつでも私たちの周囲にあったのです。 たとえば、雨を降らせてくださったのも神様ですし、食べ物が不足しないようにと、すばらしい収穫をあげさせ、喜びに満たしてくださったのも、ほかならぬ神様なのです。」

18. こうして、パウロとバルナバは、やっとのことで、いけにえをささげるのを、やめさせました。

19. しかし、その数日後、また別の事件が起こりました。 アンテオケとイコニオムから数人のユダヤ人が来て、町の人たちを味方に引き入れ、パウロを襲ってさんざん石を投げつけ、町の外へ引きずり出したのです。 ぐったりとしたパウロを見て、てっきり死んだものと思ったからです。 

20. クリスチャンたちはぐるっと回りを取り巻き、心配そうにながめていました。 するとどうでしょう。 当の本人はむっくり起き上がり、何事もなかったように町へ帰って行ったのです。翌日、パウロはバルナバといっしょに、デルベに向けて出発しました。 

21. そこで神のすばらしい知らせを語り、大ぜいの人をクリスチャンにしてから、ルステラ、イコニオム、アンテオケへと引き返しました。 

22. それぞれの町でクリスチャンたちに会い、ますます神を愛し、また互いに愛し合うように教え、どんな迫害にもくじけず、信仰にとどまり続けるようにと励ましました。 そして、「神の国に入るには、いろいろ苦しい目に会わなければならない」と語りました。 

23. 二人は、どこの教会でも長老を任命し、彼らのために断食して祈り、だれよりも信頼する主にゆだねました。

使徒行伝 14