使徒行伝 12:13-20 リビングバイブル (JLB)

13. ペテロは玄関の戸を、どんどんとたたきました。 その音を聞きつけて、ロダという女中が取り次ぎに出て来ました。 

14. ところが、声の主がペテロだとわかると、喜びのあまり、戸を開けることも忘れて、そのまま家の中に走り込み、みんなに、ペテロが帰って来たと知らせました。 

15. しかし人々は、「気でも狂ったのか」と言って、取り合おうともしません。 しかし彼女があくまで言いはるので、「それじゃ、きっとペテロについている御使いだ〔とすると、ペテロは殺されたに違いない〕」と、言い合いました。

16. 一方ペテロは、そのあいだ中、戸をたたき続けていました。 やっと人々が出て来ました。 戸を開けた時の、彼らの驚きようといったらありません。 

17. ペテロは手ぶりでその場を静め、何が起こったのか、主がどのようにして牢獄から出してくださったかを話しました。 そして、「ヤコブやほかの信者たちにもこのことを知らせてほしい」と言って、安全な場所へ立ち去りました。

18. 朝になると、牢獄では、ペテロはいったいどこに行ったのかと、上を下への大騒ぎです。 

19. ペテロを引き出そうとしたヘロデは、ペテロがいなくなったと知るや、十六人の番兵を片っぱしから逮捕して、軍法会議にかけ、全員に死刑を宣告しました。 ヘロデはその後、カイザリヤに行き、しばらくそこにとどまりました。

20. ヘロデはツロとシドンの住民に激しい敵意をいだいていましたが、カイザリヤ滞在中に、この二つの町の代表者たちが、王の侍従ブラストに取り入って、和解を申し出ました。 というのも、二つの町は経済的にヘロデの国との交易に頼っていたからです。 

使徒行伝 12