6. それでは、ユダヤ人に対する神様の約束は無効になったのでしょうか。 そんなことはありません。 〔神様の約束は、真の意味でのユダヤ人にだけ与えられているのです。〕 ユダヤ人に生まれついた者がみな、真の意味でのユダヤ人だとは限りません。
7. 血筋の上でアブラハムの子孫だからと言って、真の意味でのアブラハムの子孫ではありません。 なぜなら、聖書に次のように書いてあるからです。アブラハムには、イサクのほかにも子供がいたが、神様の約束が適用されるのは、イサクとその子孫に対してだけであると。
8. つまり、アブラハムの子供が全部神様の子なのではなく、神様がアブラハムにお与えになった救いの約束を信じる人々だけが、神様の子供なのです。
9. 神様はアブラハムに、「来年、わたしはあなたとサラに男の子を授けよう」と約束しておられました。
14. では、神様は不公平なのでしょうか。 絶対にそんなことはありません。
15. 神様はモーセにこう言われました。 「わたしは、自分が親切にしたい人に親切にし、情けをかけてやりたい人に情けをかける。」
16. したがって、神様の祝福は、だれかがそれを得ようと決心したからとか、そのために努力したからとかで、与えられるようなものではありません。 それは、神様が情けをかけたいと思う人に与えられるものなのです。
17. エジプトの王パロの場合は、この良い例です。 神様はパロにこう言われました。 「あなたにエジプトの国を与えたのは、わたしの恐るべき力をあなたに示すため、それによって、世界中の人々が、わたしの栄光ある名を耳にするためである。」
18. これでわかるように、神様は、ご自分のお考えで、ある人々には親切にし、また、ある人々を不従順な者とされるのです。
19. では、なぜ神様は人々の不従順をお責めになるのでしょう。 彼らは、神様のお考えどおりにしたのではありませんか。
20. そんなことを言ってはなりません。 神様を非難するあなたは、いったい何者なのですか。 造られた者が造った者に、「なぜ私をこのように造ったのですか」などと言ってよいでしょうか。
21. ある人が粘土でつぼを作るとします。 その場合、同じ粘土のかたまりを、一つは美しい花びんに、もう一つはごみ捨て容器に作り上げる権利を持っていないでしょうか。