ローマ人への手紙 3:6-20 リビングバイブル (JLB)

6. とんでもない! 罪を見過ごすような神様があるでしょうか。 そんなことで、神様はどうして人をさばけるでしょう。 

7. たとえば、もし、私がうそをついたとします。 それと対照的に神の真実がはっきりと際立ち、私の不真実が、かえって神様の栄光を輝かすとしたら、神様は私を罪人としてさばき、有罪の判決を下すことなどできなくなってしまいます。 

8. このような論理を突きつめてゆくと、最後には、「私たちが悪ければ悪いほど、神様には好都合だ」ということになってしまいます。 しかし、こんなことを言う人がきびしく罰せられるのは当然です。 ところが、事もあろうに、私がそのように説教していると言いはる人々がいるのです。

9. それでは、私たちユダヤ人は、ほかの人々よりすぐれているのでしょうか。 いいえ、絶対にそんなことはありません。 すでに指摘したように、ユダヤ人であろうと外国人であろうと、みな同様に罪人です。 

10. 旧約聖書に、次のように書いてあるとおりです。「正しい人は一人もいない。罪のない人は世界中に一人もいない。

11. 真実に神の道に従って歩んだ人はかつて一人もいない。そうしたいと心から願った人さえいない。

12. すべての人が道を踏みはずし、みな、まちがった方向に進んで行った。正しいことをずっと行なってきた人はどこにもいない。 一人もいない。」

13. 「彼らの会話は、不潔で腐っており、まるで開いた墓穴からもれる悪臭のようだ。彼らの舌はうそで固められている。」「彼らのことばには、恐ろしい毒蛇のきばと毒がある。」

14. 「彼らの口は、のろいと苦々しいことばで満ちている。」

15. 「彼らは自分と意見の合わない人を憎み、すぐに殺す。

16. 彼らの行く所ではどこでも、悲惨な結果とめんどうな問題があとを絶たない。

17. 彼らは一度も心の安らぎを感じたことがなく、神の祝福を味わったこともない。」

18. 「彼らには、神を恐れて悪事から遠ざかろうとする気持ちなど、少しもない。」

19. そんなわけで、神様のさばきが、ユダヤ人に重々しくのしかかっています。 なぜなら、彼らは神様のおきてを守る責任があるのに、守らず、こうした悪事にふけっているからです。 彼らのうち一人として、申し開きのできる者はいません。 事実、全世界が全能の神様の前に沈黙して立ち、有罪の宣告を受けているのです。

20. さて、おわかりでしょうか。 おきての命じることを実行して、神様に正しい者と認められようとしてもむだです。 私たちが神様のおきてを深く知れば知るほど、自分が従っていないことが明らかになるからです。 神様のおきては、私たちに、自分が罪人であることを自覚させてくれるだけです。

ローマ人への手紙 3