2-3. もちろん神様は、最初から選んだ自分の民を見捨てるようなことはなさいませんでした。 旧約聖書には何と書いてあるでしょうか。 預言者エリヤは、ユダヤ人を告発し、彼らが預言者を殺し、神様の祭壇をこわしたことを神様に申し上げています。 そして、「今なおあなた様を愛する者は、この国中で私一人です。 その私も、殺されそうなのです」と訴えました。
17. ところが、アブラハムという木の幾枝か――すなわちユダヤ人のある者――は折り取られてしまいました。 そして、いわば野生のオリーブの木の枝であった外国人のあなたが、それにつぎ木されました。 それで今、あなたも、神がオリーブの木に注がれる、特別豊かな滋養分にあずかって、アブラハムとその子孫とに約束された祝福をいただいているのです。
18. しかし、折り取られた枝の代わりにつぎ木されたことを自慢しないように、注意しなさい。 あなたが重要なのは、ただ神様の木の一部になっているからです。 このことを忘れてはなりません。 あなたは、ただの枝であって根ではないのです。
19. あなたは「前の枝が折り取られたのは、私に場所を譲るためだった。 とすれば、私はかなりいい人間に違いない」と考えるかもしれません。
20. 気をつけなさい。 ユダヤ人のその枝が折り取られたのは、神様を信じなかったからであり、あなたがつぎ木されたのは、ただ神様を信じたからにほかなりません。 このことを忘れないようにしなさい。 高慢になってはいけません。 むしろ、謙虚になり、感謝する人になりなさい。 また、注意深くなければなりません。
21. もし神様がもとの木の枝を惜しまれなかったとすれば、あなたをも惜しまれないでしょう。
22. 神様がどんなに恵み深く、また、どんなにきびしい方かを考えなさい。 不従順な者には、非常にきびしい方ですが、神様を愛し、信じ続ける者には、とても恵み深いお方です。 しかし、もしそうしないなら、あなたもまた、折り取られてしまうのです。
23. 一方、ユダヤ人が不信仰な生き方をやめて神様に立ち返るなら、神様はまた、もとの木についでくださいます。 神様には、そうする力があるのです。
24. あなたは、野生のオリーブの木の一部として、神様から遠く離れた存在でしたが、神様は喜んで受け入れ、ご自分の良い木についでくださったのです。 これは異例のことです。 とすれば、もともとその木の枝であったユダヤ人にはどうでしょう。 もっとたやすく、もとの木につぎ木しようと、構えておられるのではないでしょうか。
25. 愛する皆さん。 この神様の真理を知っていただきたいのです。 そうすれば、高ぶったり、自慢したりすることもないでしょう。 確かに、今のところ、ユダヤ人のある者は、神様の良い知らせに反対しています。 しかし、そのような状態が続くのは、あなたがた外国人のうち、そう願う者がすべて、キリスト様のもとに来る時までにすぎません。
26. その時が来れば、イスラエル人はみな救われます。このことについて、預言者は何と言っているでしょう。「一人の救い手がシオンから出て、ユダヤ人をあらゆる不敬虔から立ち返らせる。
27. その時わたしは、約束どおり、彼らの罪を取り除く。」
28. 今のところ、ユダヤ人の多くは、神様の良い知らせに敵対し、それを憎んでいます。 しかし、そのことはかえって、あなたがたには益となりました。 というのは、神様がその贈り物を、あなたがた外国人に与えてくださることになったからです。 しかし、ユダヤ人は、神様がアブラハム、イサク、ヤコブにお与えになった約束のゆえに、今でも愛されているのです。
29. 神様の贈り物と招きは決して取り消されないからです。 神様は決して、約束を破ったりはなさいません。
30. あなたがたは、以前は神様に逆らっていましたが、ユダヤ人が神様の贈り物を拒んだので、代わりに、神様のあわれみを受けることになりました。