10. 「あんたのようにすばらしい女を下さった神様に感謝しよう。 こんなにまでしてナオミに仕えてくれているとはなあ。 まだまだ若いのだから、金のあるなしは別にして、若い男に心をひかれても、不思議じゃない。 なのに、そんな気持ちは二の次にして、〔わしと結婚してナオミのために世継ぎを残そうというんだね〕。
11. ルツさん、何も心配はいらないよ。 望みどおりにしてあげよう。 あんたがすばらしい女だってことは、だれもが知ってるんだからね。
12. ただ、一つだけ問題がある。 確かにわしは近い親戚には違いないが、もっと近い親戚もいるからな。
13. とにかく今夜はここで休みなさい。 朝になったら、その人と話をつけることにしよう。 もしその人があんたを妻に迎えるというなら、それもよかろう。 義務を果たさせるまでだ。 だが、もし断わったら、わしが結婚しよう。 今ここで、はっきり神様に誓うよ。 だから安心して、朝までここでお休み。」
14. こうして、ルツは言われたとおりボアズの足もとに寝ましたが、夜明け前に起き上がりました。 ボアズが、「この打ち場に来たことをだれにも知られないように」と注意したからです。