1-2. ずっと昔、士師(王国設立までの軍事的・政治的指導者)がイスラエルを治めていた頃のことです。 イスラエルを大ききんが襲いました。 そのため、ベツレヘム出身のエリメレクは、家族ともどもモアブに移り住んだのです。 妻の名はナオミといい、二人の間にはマフロンとキルヨンという息子がいました。
3. ところが、モアブで暮らしている間にエリメレクは死に、ナオミと二人の息子があとに残されたのです。
8. しかし、帰郷の途について間もなく、ナオミは考えを変え、二人にこう言い聞かせました。 「ねえ、あんたたち、私について来るより実家へお帰り。 息子たちや私によくしてくれてほんとにありがとう。
9. いい再婚の相手が見つかるようにお祈りしてますよ。」 ナオミが別れの口づけをすると、二人はわっと泣きくずれ、涙ながらにすがりつきました。
10. 「そんなことおっしゃらないで、お願いですから、お義母様といっしょに行かせてください。」