13. 夜明けごろ、弟子たちを呼び寄せると、特に十二人を選び、「使徒」という名をおつけになりました。
14-16. 十二人の名前は次のとおりです。シモン〔イエスはペテロともお呼びになりました〕、アンデレ〔シモンの兄弟〕、ヤコブ、ヨハネ、ピリポ、バルトロマイ、マタイ、トマス、ヤコブ〔アルパヨの息子〕、シモン〔「熱心党」という急進派グループのメンバー〕、ユダ〔ヤコブの息子〕、イスカリオテのユダ〔後にイエスを裏切った男〕。
17-18. イエスは弟子たちといっしょに山を降り、広々とした所にお立ちになりました。 するとほかの大ぜいの弟子と群衆が駆け寄り、たちまちイエスの回りは、人の波でうずまりました。 ユダヤ全地、エルサレム、はるか北のツロやシドンの海岸地方などから、イエスの話を聞き、また病気を治してもらおうと、はるばるやって来た人ばかりです。 悪霊に苦しめられている人もいたので、イエスは治されました。
19. だれもがみな、イエスにさわろうと押し合いへし合いの大騒ぎです。 さわれば、病気を治す力がイエスから出て、どんな病気もいやされたからです。
20. それからイエスは、弟子たちのほうをふり向き、話し始められました。「あなたがた貧しい人は幸福です。 神の国はあなたがたのものだからです。
21. いま空腹な人は幸福です。 やがて十分満足するようになるからです。 泣いている人は幸福です。 もうすぐ笑うようになるからです。
22. わたしの弟子だというので、憎まれたり、追い出されたり、悪口を言われたりするなら、なんとすばらしいことでしょう。
23. そんなことになったら、心から喜びなさい。 躍り上がって喜びなさい。 やがて天国で、目を見張るばかりのごほうびが、いただけるからです。 そして、同じような扱いを受けた、昔の預言者たちの仲間入りができるのです。
24. これとは反対に、金持ちたちを待ち受けているのは悲しみだけです。 彼らの幸福はこの地上限りのものだからです。
25. 肥え太り、今は栄えていても、やがて恐ろしい飢えの日が来れば、彼らの大笑いは、一瞬にして悲しみに変わるでしょう。
26. ほめそやされる者はあわれです。 偽預言者はいつの時代でも、そのような扱いを受けたからです。
27. いいですか、よく聞くのです。 敵を愛しなさい。 あなたがたを憎む者によくしてやりなさい。
28. あなたがたをのろう者の幸福を祈ってあげなさい。 あなたがたを侮辱する者に神の祝福を祈り求めなさい。
29. もしだれかが頬をなぐったら、もう一方の頬もなぐらせなさい。また、もしだれかが上着を取ろうとしたら、下着もつけてやりなさい。