4. お話が終わると、シモンにおっしゃいました。 「さあ、もっと沖へこぎ出して、網をおろしてごらんなさい。 たくさん魚がとれますよ。」
5. 「でも先生。 おれたちは夜通し一生懸命働いたんですぜ。 なのに、雑魚一匹とれなかった。 だけど、まあ、せっかくそうおっしゃるんだから、もう一度やってみますがね……。」
6. ところがどうでしょう。 今度は網が破れるほどたくさんの魚がとれたのです。
7. あまり多くて、手がつけられません。 大声で助けを求めました。 仲間の舟が来ましたが、二そうとも魚でいっぱいになり、今にも沈みそうです。
8. シモン・ペテロは事の真相に気づくと、あわててイエスの前にひれ伏し、「ああ、先生。 どうぞ私みたいな者から離れてください。 私は罪深い人間で、とてもおそばへは寄れません」と叫びました。
9. あまりの大漁に、ペテロも仲間たちも恐ろしくなったからです。
23-24. この人に、『あなたの罪は赦されました』と言うのと、『起きて歩きなさい』と言うのと、どちらがむずかしいですか。 わたしは病気を治す力も、罪を赦す権威も持っているのです。 それを証明してみせましょう」と言い、中風の男に、「さあ、起きなさい。 床をたたんで、家に帰りなさい」とお命じになりました。
25. 男はぱっとはね起き、並み居る人をしり目に、すぐに床を取り上げると、神を賛美しながら帰って行きました。
26. 居合わせた人たちはたいへんです。 みな恐れに取りつかれ、「不思議だ。 まるで考えられないことだ」と幾度もくり返しては、神をほめたたえました。
27. このあと、町を出ようとされた時、一人の取税人が税金取立所に座っているのが見えました。 その男の名はレビと言いました。 「さあ、ついて来て、わたしの弟子になりなさい。」
28. イエスの誘いに、レビは何もかも捨て、さっと立ち上がり、あとに従いました。
29. まもなくレビは、家で、イエスのために盛大な歓迎会を催しました。 多くの取税人仲間をはじめ、大ぜいの人が招かれました。パリサイ人たちの言いがかり
30. ところが、パリサイ人や法律の専門家たちはこの光景を見て、弟子たちに激しい非難をあびせました。 「おまえさんたちは、どうして、こんなくずのような連中といっしょに食事をするんだい。」