27. それからイエスは、創世記から始めて、聖書(旧約)全体にわたって次から次へと預言者のことばを引用しては、救い主についての教えを説き明かしました。
28. そうこうするうち、そろそろエマオに近づきましたが、イエスは、まだ旅を続ける様子です。
29. 二人は、じきに暗くなるから、今晩はここで、いっしょに泊まってくださいと熱心に頼みました。 それで、イエスもいっしょに家に入りました。
30. 一同が食卓に着くと、イエスはパンを取り、神に祝福を祈り求め、ちぎって、二人に渡しました。
31. その瞬間、二人の目が開かれ、その人がイエスだとわかりました。と同時に、イエスの姿はかき消すように見えなくなりました。
32. 二人はあっけにとられながらも、「そう言えば、あの方が歩きながら語りかけてくださった時も、聖書のことばを説明してくださった時も、不思議なほど心が燃えたなあ」と言い合いました。
33-34. そして、すぐエルサレムへ取って返しました。 戻ってみると、十一人の弟子たちやほかの弟子たちが迎え、「主は、ほんとうに復活されたんだよ。 ペテロがお会いしたんだからまちがいない」と話すではありませんか。
35. そこで二人も、エマオへ行く途中イエスと出会ったことや、パンをちぎられた時に、はっきりイエスだとわかったことなどを事細かに話しました。
36. ところが、この話の最中に、突然イエスが現われ、みんなの真ん中に立って、あいさつされました。
37. それなのに、だれもかれも幽霊を見ているのだと勘違いし、ぶるぶる震えています。