10. 民族は民族に、国は国に敵対して立ち上がり、
11. すさまじい地震が起こり、多くの国がききんに見舞われ、伝染病が流行し、恐ろしい異変が天に現われます。
12. だが、このことが起こる前に、まず大迫害の時代が来るのです。あなたがたは、わたしを信じているばかりに、会堂や牢獄、また王や総督の前に、引っ立てられます。
13. その結果、かえってメシヤ(救い主)のことが広く知られ、あがめられるようになるのです。
14. だから、人々の訴えにどう釈明しようかと心配してはいけません。
15. 答えることは、わたしが教えてあげます。 どんな反対者も反論できない、すばらしい答えです。
16. 一番身近な人、たとえば両親、兄弟、親類、また友人などがあなたがたを裏切り、逮捕に一役買うようになるでしょう。 中には殺される者も出ます。
17. わたしの弟子だというので、あらゆる人があなたがたを憎むようになるでしょう。
18. だが、あなたがたの髪の毛一本さえ、なくなることはありません。
19. 忍耐強く忍び通せば、いのちを自分のものにできるのです。
20. エルサレムが軍隊に包囲されるのを見たら、滅びの時が来たと思いなさい。
21. ユダヤにいる人たちは山へ逃げなさい。 エルサレムにいる人たちは市外へ逃げなさい。 地方の人たちは都に逃げ込んではいけません。
22. 神のさばきの日だからです。 預言者が書いた聖書(旧約)のことばどおりのことが起こるのです。
23. その日、妊娠している女と乳飲み子をかかえた母親は、ほんとうに気の毒です。 この国に大きな苦難がふりかかり、神の怒りが下るからです。
24. 人々は敵の手にかかってむごい殺され方をするでしょう。 また捕虜となって多くの国々に連れ去られたり、追放されたりする人もいます。 エルサレムは占領され、神の恵みの時が来て、外国人の勝利の期間が終わるまで、外国人に踏みにじられるのです。
25. それから、天に不思議な現象が起こります。 太陽と月と星には不吉な前兆が現われ、地上では荒れ狂う海と高潮のために、諸国民はおじ惑い、大騒ぎとなります。
26. 人々は、何か、とてつもなく恐ろしいことが起こるのではないかという不安にかられ、意気阻喪します。不動と信じられていた天そのものが揺れ動くのですから、むりもありません。
27. その時、地上にいる人々は、メシヤのわたしが、雲に乗り、力と輝かしい栄光を帯びてやって来るのを見るでしょう。
28. いま言ったようなことが起こり始めたら、しっかりと立ち、天を見上げなさい。 救いの時が近づいているのです。」