2-3. それが身をかがめて子を産み落とし、体内の重荷から解放されるまでに、何か月みごもっているのか知っているか。
11. 野牛は力が強いからといって、おまえは頼りにするだろうか。 野牛に、どこで働くかをかってに決めさせるだろうか。
12. 打ち場から穀物を運んで来させようと、使いに出すだろうか。
13. だちょうは誇らし気にはばたくが、母親の愛は持ち合わせていない。
14. 地面の上に産んだ卵を、砂に暖めさせるだけだ。
15. だれかに踏まれたり、野獣につぶされたりするのを忘れている。
16. まるで自分の子でないかのように冷淡にあしらい、死んでもいっこうに気にしない。
17. わたしがそれから知恵を奪ったからだ。
18. ところが、それがいったん跳びはねて走りだすと、どんなに速い馬をも追い越す。
19. おまえは馬に力を与えたか。 風になびくたてがみを、その首につけたか。
20. 馬をいなごのように跳びはねさせることができるか。 そのすさまじいいななきは天下一品だ!
21-23. それは地面を前足でかき、自分の力を誇る。 いったん戦場に出ると何ものをも恐れず、矢が雨あられと降って来ようと、光る槍と投げ槍が飛んで来ようと逃げ出さない。
24. 戦闘ラッパが鳴り渡ると、前足で激しく地面をかき、疾風のように敵陣へと駆けて行く。
25. ラッパの鳴るたびにヒヒーンといななき、遠くから戦いの匂いを嗅ぎつける。 ときの声と、命令を伝える指揮官の怒号を聞いてこおどりする。
26. おまえは、鷹がどのようにして高く舞い上がり、南方さして翼を広げるかを知っているか。
27. 鷲が崖の上に高くのぼって巣を作るのは、おまえの指図によるのか。
28. それは崖の上に住み、自然の要害を住みかとする。
29. そこから、はるか遠くにいる獲物をうかがう。