3. 彼らはききんで骨と皮になり、荒れ果てて陰気な不毛の地や砂漠に放り出される。
6. 足のすくむような谷の斜面、洞窟、岩場が、彼らの住みかとなる。
7. やぶの中で獣のようにうめき、雨露をしのぐために、いら草の下に群がって体をすり寄せるのだ。
8. この小わっぱどもも能なしになった。 彼らは水呑み百姓の子、世間から爪はじきにされた者の子だ。
9. それなのにわしは今、彼らの下品な歌の材料となり、笑い草になった。
10. 彼らはわしをさげすんで近寄らず、わしの顔に容赦なくつばを吐きかける。
11. 神様がわしのいのちを危険にさらしたからだ。 若僧のくせに、わしに恥をかかせるだけじゃ足りず、今度はしたいほうだいのことを始めた。
12. 野次馬根性よろしく、わしの揚げ足をとり、行く手に罠をしかける。
13. わしの進む道をふさぎ、助ける者がだれもいないことを承知の上で、早く死ねとばかりに一気に攻め立てる。
14. 四方八方から襲いかかり、倒れたわしを踏みつける。
15. わしは今、恐ろしくてしかたがない。 こんな連中にまで軽べつされ、あれほどの繁栄も、強風に吹き払われる雲のように消えたのだ。
16. これが嘆かずにおられようか。 昼は昼で気分が滅入り、
17. 夜になればなったで、何もかもが物憂く、骨がけずりとられるような痛みがひっきりなしに走る。
18. 夜通し悶々として寝返りをうつが、着物がからまってじゃまをする。
19. 神様はわしを泥に投げ込んだので、まるでちりや灰のようになってしまった。
20. ああ神様、私がどんなに叫んでも、あなたはお答えになりません。 あなたの前に立っても、そっぽを向いたままです。