41. そんなことをするのは、自分の父の言いつけに従っているからです。」「私たちは私生児じゃありません。 私たちの真の父は、神ご自身です。」
42. 「ほんとうにそのとおりなら、わたしを愛したはずです。 わたしは神のもとから来たのですから。 自分の考えで、今、ここに、いるのではありません。 父が、ここにお遣わしになったのです。
43. まあ、わたしの言うことがわからないのも、むりはありません。 理解できないようにされているのですから……。
44. あなたがたの父は悪魔です。 悪魔の子が、悪魔の悪い行ないを喜んでまねても、不思議ではありません。 悪魔は初めから人殺しで、真理をきらっています。 悪魔のうちには真理の一かけらもありません。 悪魔がうそをつくのは、しごく当然です。 そもそも、うそつきの元祖なのですから。
45. だから、真理を語っても、あなたがたが信じてくれないのは、あたりまえです。
46. あなたがたのうち、だれが、たった一つでもわたしの罪を指摘できますか。 できないでしょう。 真理を話してあげるのに、なぜわたしを信じないのですか。
47. 神の子供ならだれでも、神のおっしゃることを喜んで聞くはずです。 ところが、あなたがたは聞き従わないのですから、神の子供ではありません。」
48. 「あんたはサマリヤ人だ! よそ者だ! 悪魔だっ! そうとも、やっぱり悪魔に取りつかれてるんだ。」ユダヤ人の指導者たちはわめき立てました。
49. イエスは「いや、断じてそんなことはありません。 わたしは父を尊敬しています。 あなたがたはわたしを軽べつしているから、そんな誤解をするのです。
50. もっとも、敬意をはらってもらいたいとも思いませんが。 ただ、神が、わたしの名誉のために、わたしを受け入れない人々をおさばきになるのです。
51. よく言っておきましょう。 わたしに従う者は、いつまでも死なないのです」と言われました。
52. 「あんたが悪霊に取りつかれていることが、はっきりした。 アブラハムも、偉大な預言者たちも死んだのだ。 なのに、『わたしに従う者は死なない』などと、よく言うよ。
53. ええっ、どうなんだい。 ご先祖のアブラハム様よりもお偉いのかい。 アブラハム様は死んだろうが。 それとも、あの預言者たちよりも偉いとでも? その預言者たちも死んだがね。 いったい何様だと思ってるんだい。」
54. イエスは、言われました。 「わたしがただ自慢しているだけなら、全くむなしいものです。 しかし、わたしに栄光を与えてくださるのは、父なのです。 この方を、あなたがたは『私たちの神様』と呼んでいます。
55. そう呼びながら、実はこの方を知りもしません。 わたしはよく知っています。 知らないなどと言ったら、それこそ、あなたがた同様、大うそつきになります。 わたしがこの方を知り、この方に全く従っているというのはほんとうです。