ヨハネによる福音書 8:22-41 リビングバイブル (JLB)

22.  ユダヤ人たちは、さっぱり、わけがわかりません。 「この人は自殺でもするつもりなのかね。 彼が行く所へ私たちは行けない、とか何とか言ってたけど、いったい、どういうことだい」と首をかしげるばかりです。

23.  そこでイエスは、言われました。 「いいですか。 あなたがたは地上に生まれた者ですが、わたしは天から来た者です。 あなたがたはこの世の者ですが、わたしは違います。 

24. だから、『あなたがたは罪が赦されないまま死ぬ』と言ったのです。 わたしが神の子、メシヤ(救い主)であることを信じなければ、罪ののろいの下で、死ぬしかないからです。」

25.  「あなたはいったい、どういう方なのですか。」「そのことは、いつも、はっきり言っていたはずです。 

26. あなたがたには非難したいことや、教えたいことが山ほどあります。 しかし、そうはしません。 ただ、わたしをお遣わしになった方から聞いたことだけを話してあげましょう。 その方は真実な方だからです。」 

27. それでも彼らにはまだ、イエスが神のことを話しておられるのが、わかりませんでした。

28.  「わたしを殺してはじめて、あなたがたは、わたしがメシヤと気づくでしょう。 そして、わたしが自分の考えではなく、父から教わったことを話したとわかるでしょう。 

29. わたしをお遣わしになった方が、いつもいっしょにおられます。 わたしをお見捨てになることはありません。 いつもその方のお心にかなうことをするからです。」

30-31. この話を聞いたユダヤ人の指導者の多くは、イエスをメシヤと信じるようになりました。その人たちにイエスは、「わたしが教えたとおりに生活すれば、ほんとうの弟子と言えます。 

32. あなたがたは真理を知り、その真理があなたがたを自由にするのです」と言いました。

33.  「おことばですが、私たちはれっきとしたアブラハムの子孫です。これまで、だれの奴隷になったこともありません。 『自由にする』とはどういうことでしょう。」

34.  「それは違います。 あなたがたは一人のこらず罪の奴隷なのです。 

35. 奴隷には何の権利もありません。 しかし、息子は別です。 ありとあらゆる権利を持っています。 

36. だから、神の子が自由にしてあげたら、それこそ、ほんとうに自由の身になるのです。 

37. 確かに、あなたがたはアブラハムの子孫です。 けれども、あなたがたの中には、わたしを殺そうとねらっている者がいるのです。 わたしのことばが、心にしっかり根を下ろしていないからです。 

38. せっかく、わたしの父といっしょにいた時に見たことを話してあげても、あなたがたは、自分の父の言いつけに従っているだけです。」

39.  「私たちの父はアブラハムです。」彼らは、きっぱり言いきりました。「いや、あなたがたの父がアブラハムだったら、彼の良い模範にならったはずです。 

40. ところが、どうです。 反対にわたしを殺そうとしているではありませんか。 しかも、その理由がまるでおかしいのです。 わたしが神から聞いた真理を語ったからというのですから。 アブラハムなら、そんなことは絶対にしなかったでしょう。 

41. そんなことをするのは、自分の父の言いつけに従っているからです。」「私たちは私生児じゃありません。 私たちの真の父は、神ご自身です。」

ヨハネによる福音書 8