ヨハネによる福音書 8:1-13 リビングバイブル (JLB)

1.  さて、イエスはオリーブ山に戻られましたが、 

2. 翌朝早く、また宮にお出かけになりました。 たちまち人々が押しかけ、黒山の人だかりです。 イエスはゆっくり腰をおろし、話し始められました。 

3. その最中に、ユダヤ人の指導者やパリサイ人が、寄ってたかって、一人の女を引っ立てて来ます。 彼らは、あっけにとられて見つめる人々の目の前に、女を突き出しました。

4.  「先生。 この女を見てください。 不倫の現場でつかまったんですよ。 

5. モーセの法律では、こういう不届き者は石で打ち殺すことになってますが、どうしたものでしょう。」

6.  こう言ったのは、何かことばじりをとらえて、訴えてやろうという魂胆があったからです。 ところがイエスは、体をかがめ、指で地面に何か書いておられるだけです。 

7. けれども、彼らは引き下がりません。 あくまで質問を続けます。 そこで、イエスは、ゆっくり体を起こし、「わかりました。 この女を石で打ち殺しなさい。 しかしいいですか。 最初に石を投げるのは、今まで、一度も、罪を犯したことのない者ですよ」と言われました。

8.  そして、すぐにまた体をかがめ、地面に何か書きつけられました。 

9. すると、ユダヤ人の指導者もパリサイ人も、ばつが悪そうに、年長者から順に一人去り、二人去りして、とうとうイエスと女だけが、群衆の前に取り残されました。

10.  イエスは体を起こし、女に言われました。 「はて、あなたを訴えた人たちはどこにいますか。 罰する者は一人もいなかったのですか。」

11.  「はい、先生。」「そうですか。 わたしもあなたを罰しません。 さあ、行きなさい。 もう二度と罪を犯してはいけませんよ。」世の光であるイエス

12.  そのあとで、イエスは人々にお話しになりました。 「わたしは世の光です。 わたしに従って来れば、暗やみでつまずくことはありません。 いのちの光が、あなたがたの進む道をあかあかと照らすからです。」

13.  すると、パリサイ人たちがぶつぶつ文句を言いました。 「自慢話もほどほどにしたらどうだい。 うそばかり並べ立てて!」

ヨハネによる福音書 8