6. 「今はまだ、その時ではありません。 しかし、あなたがたはいつ行ってもいいし、いつ行こうが、別にかまいません。
7. 世間の人に憎まれるはずもありませんから。 だが、わたしは憎まれています。 彼らの痛いところを突くからです。
8. いいから、あなたがただけで行きなさい。 わたしは、行く時が来たら行きますから。」
9. こう言って、イエスはガリラヤに残っておられました。
10. しかし、弟たちが出かけたあと、人目を忍んでこっそりお出かけになったのです。
11. ユダヤ人の指導者たちは、祭りの間にイエスを見つけ出してやろうと思い、「だれかイエスを見かけた者はいないか」と、やっきになって尋ね回りました。
12. 確かに、イエスのことはいろいろ話題になりました。 「あの方はすばらしい方だ」とほめる者もいれば、「いや、違う。 とんだ食わせ物だ」と非難する者もいます。
13. しかし、だれも指導者たちの仕返しを恐れ、表立ってうわさするほど大胆な人はいませんでした。
14. 祭りも半ばになったころ、イエスは宮へ行き、おおっぴらに教え始められました。
15. それを聞いたユダヤ人の指導者たちは驚いて、「こいつは、一度も学校で学んだことがないくせに、どうして、こんなに深い知識を持ってるんだろう!」と言い合いました。
16. 「わたしの教えは、自分で考え出したことではありません。 わたしをお遣わしになった神の教えなのです。
17. ほんとうに神の望まれるとおりのことをしようと思う人なら、わたしの教えが神から出たものか、あるいはわたしから出たものか、はっきりわかるはずです。