2-5. 大ぜいの群衆が、どこまでもあとについて行きました。 イエスが病人を治されるのを見たからです。 人々の多くは、年一度の過越の祭りのため、エルサレムへ行く途中でした。イエスが丘に登り、弟子たちといっしょに腰をおろされると、大ぜいの群衆も、追いかけるように、あとからあとから丘に登って来ます。その様子をながめながら、イエスはピリポにお尋ねになりました。「ピリポ。 この人たち全部に食べさせるには、どこからパンを買ってきたらいいでしょうか。」
6. もっとも、これは、ピリポを試しただけで、どうするかは、もうとっくに決めておられたのです。
7. ピリポは、「こんなに大ぜいじゃ、ひと財産あっても、まだ足りないでしょうね」と答えました。
8. シモン・ペテロの兄弟アンデレが口をはさみました。
9. 「この子が、大麦のパンを五つと魚を二匹持ってますよ。 でもなあ、こんなに大ぜいじゃ、焼け石に水かな?」
20. イエスが、「こわがることはありません」と声をおかけになると、
21. やっと気を取り直し、うれしそうにイエスを舟にお乗せしました。 するとどうでしょう。 舟はすぐに目ざす地に着いたのです。
22. 朝になりました。 湖のこちら側では、大ぜいの人が、イエスに会おうと集まって来ました。 昨日、イエスをあとに残し、弟子たちだけが舟で出かけたことを知っていたからです。
23. イエスが感謝の祈りをささげ、みんなでパンを食べた場所の近くに、テベリヤから数隻の小舟が来ていました。