ヨハネによる福音書 5:9-26 リビングバイブル (JLB)

9.  イエスがこう言われると、たちまち病気は治りました。 男はすぐに床をたたみ、歩きだしたのです。ところが、この奇蹟が行なわれたのが安息日だったので、 

10. ユダヤ人の指導者たちはひどく腹を立て、その男をしかりつけました。「安息日に仕事をするとはけしからん。 床を運んだりするのは、おきて違反だっ!」

11.  「でも……、私を治してくださった方が、そうしろとおっしゃったんですよ。」

12.  「そんなことを言ったのはどこのどいつだっ!」彼らは問い詰めましたが、 

13. 男には、だれかわかりません。 イエスはすでに、人ごみに姿を消しておられたからです。 

14. しばらくして、イエスは宮でその男を見つけ、声をおかけになりました。 「どうですか、すっかりよくなったでしょう。 もう前のように罪を犯してはいけませんよ。 そうでないと、もっとひどい目に会うかもしれませんから。」

15.  男は、ユダヤ人の指導者たちを捜し出し、治してくれたのはイエスだと告げました。

16.  ユダヤ人の指導者たちは、イエスを、安息日の違反者ときめつけ、しつこい攻撃を始めました。 

17. ところが、イエスはお答えになりました。 「わたしの父は、絶えず良い働きをしておられます。 その模範にならっているのです。」

18.  これを聞いたユダヤ人の指導者たちは、ますます、イエスを殺そうと思うようになりました。 イエスが安息日のおきてを破ったばかりか、事もあろうに、神を「父」と呼んで、自分を神と等しい者とされたからです。

19.  イエスはお答えになりました。 「よく言っておきます。 子は自分からは何もできません。 ただ父がしておられることを見て、同じようにするだけです。 

20. 父は子を愛して、自分のすることは何でも、子に教えてくださるのです。 子は、病気を治すことなど比べものにならないほど大きな、驚くべき奇蹟を行ないます。 

21. 父が死人を生き返らせるように、子も、思うままに人を死人の中から生き返らせもするのです。 

22. 父は、罪のさばきを、いっさい子に任せておられます。 

23. すべての者が父を敬うように、子をも敬うためです。 だから、父がお遣わしになった神の子を敬わないのは、父を敬わないのと全く同じことです。

24.  よく言っておきます。 わたしの言うことを聞き、わたしを遣わされた神を信じる人はだれでも、永遠のいのちがあります。 罪のために罰せられることは絶対にありません。 すでに死からいのちに移っているのです。 

25. はっきり言いましょう。 死人が、神の子であるわたしの声を聞く時が、じきに来ます。 いやもう来ているのです。 そして、聞いた者は生きます。 

26. 父が自分のいのちを、子にも与えてくださったからです。 

ヨハネによる福音書 5