5-6. サマリヤのスカルという村にさしかかられたのは、ちょうど正午ごろでした。 そこに、昔ヤコブが息子ヨセフに与えた土地があり、ヤコブの井戸がありました。 日のかんかん照りつける長い道のりを歩いて来られたイエスは、疲れ果て、井戸のそばにぐったり腰をおろされました。
36. 刈り入れをする人たちは、たくさんの報酬をもらい、永遠のいのちに入るたましいを天の倉に取り入れます。 その時、種をまいた者も、刈り入れをした者も、共々に、大いに喜ぶのです。
37. 『一人が種をまき、ほかの人が刈り入れる』ということわざのとおりにです。
38. あなたがたが自分で種まきをしなかった畑に、わたしはあなたがたを遣わしました。 ほかの人々が苦労して育てたものを、あなたがたが刈り入れるのです。」
39. スカルの村から押しかけたサマリヤ人の多くは、例の女が、「あの方はあたしのしてきたことを、何もかも言い当てた」と言うのを聞いて、イエスをメシヤだと信じました。
40. 彼らは井戸のところに来てイエスにお会いすると、村に滞在してくださいと頼みました。 そこでイエスは、二日間、滞在しました。
41. その間に、もっと大ぜいの人が、イエスのことばを聞いて、信じました。
42. そういう人々は女に「もう私たちは、おまえさんが話してくれたことを聞いたから信じてるんじゃないよ。 この方の言われることを、じかに聞いたからさ。 この方こそ、ほんとうに世の救い主だ」と、言いました。
43. さて、二日の後、イエスはスカルの村を去り、ガリラヤへ行かれました。
44. イエスは常々、「預言者は、故郷では尊敬されないものです」と言っておられました。
45. ところが、どうでしょう。 ガリラヤの人たちは、大喜びでイエスを迎えたのです。 それもそのはず、この人たちは過越の祭りの時にエルサレムにいて、イエスのなさったことを、全部見ていたのです。イエス、役人の息子を治す
46. ガリラヤ旅行の途中、イエスはカナの村に行かれました。 以前、水をぶどう酒に変えた所です。 ところで、カペナウムの町に、重病の息子をかかえた政府の役人がいました。
47. うわさでは、イエスはユダヤを出てガリラヤを旅行中だということです。 役人は、さっそくカナまでやって来ました。 そしてイエスにお会いすると、「息子が今にも死にそうなんです。 どうぞカペナウムへおいでになって、治してやってくださいっ!」と熱心に頼みました。
48. 「わたしがもっと多くの奇蹟を行なわなければ、信じようとしないのですか。」
49. 「先生。 お願いですっ! 子供が死なないうちにおいでください。」
50. 「さあ、家にお帰りなさい。 お子さんは治りました。」役人は、イエスのことばを信じ、家へ急ぎました。
51. 途中、召使たちが迎えに来て、「お坊っちゃまは、すっかりよくなりました」と知らせました。