1-2. とっぷり日も暮れたある夜のこと、パリサイ人で、ニコデモという名のユダヤ人の指導者が、イエスに会いに来ました。 「先生。 だれもみな、あなた様が神様から遣わされた教師であることを存じ上げております。 あなた様のなさる奇蹟を見ればもう、わかりきったことでございます。」
3. 「そうですか。 でもよく言っておきますが、あなたはもう一度生まれ直さなければ、絶対に神の国へは入れません。」
4. ニコデモは、思わず大声で叫びました。 「ええっ、もう一度生まれるのですか! いったい、どういうことですか。 年をとった人間が母親の胎内に戻って、もう一度生まれるんですか。 そんなこと、できっこありませんよ。」
5. 「よく言っておきますが、だれでも水と御霊によって生まれなければ、神の国へは入れません。
6. 人間からは人間のいのちが生まれるだけです。 けれども聖霊は、天からの、全く新しいいのちを下さるのです。
7. もう一度生まれなければならない、と言われたからといって、驚くことはありません。
8. 風は、音が聞こえるだけで、どこから吹いて来るかも、どこへ行くのかもわかりません。 御霊だって同じことです。 次はだれに、この天からのいのちが与えられるか、まるでわからないのです。」
9. 「それはいったい、どういうことで?」
23-24. そのころはまだ、バプテスマのヨハネは投獄されておらず、サリムに近いアイノンで、バプテスマを授けていました。 そこには、水がたくさんあったからです。