10. 正しい心を持ち、神と正しい関係を結べるのは、わたしが父のもとに行き、もはやわたしを見なくなるからです。
11. さばきから救われるのは、この世の支配者がすでにさばかれたからです。
12. ああ、話しておきたいことは、まだまだ、たくさんあります。 それなのに、今のあなたがたには、理解できないことばかり……。
13. だが、真理である聖霊が来られます。 その方の指導を受けて、あなたがたもいつか、すべての真理を知るのです。 聖霊は、自分の考えを述べたりはなさいません。 ただ、聞くままを伝えてくださるのです。 やがて起こることについても話してくださいます。
14. また、わたしを賞賛し、わたしの栄光を示すことによって、大きな栄誉を与えてもくださいます。
15. 父の栄光はみなわたしの栄光です。 だから聖霊がわたしの栄光を示すと言ったのです。
16. じきに、わたしは去って行きます。 もはやわたしを見ることはできません。 だが、またすぐに、わたしを見るのです。」
17-18. この話を聞いて、弟子たちの何人かが、ひそひそささやき始めました。 「いったい何のことだろう。 『じきに、わたしを見なくなり、またすぐに、わたしを見る』とか、『父のもとに行く』とかおっしゃったけど、さっぱりわからないな。」
19. 弟子たちが質問したくて、うずうずしていると、イエスはそれに答えるように、また話し始められました。 「何をひそひそ言い合っているのですか。 そんなにわたしの言うことがわからないのですか?
20. いいですか。 わたしの身に起こることで、この世は、それ見たことかと大喜びし、あなたがたは悲しみます。 だが、やがてわたしに再会するのです。 その時、悲しみは大きな喜びに変わるでしょう。
21. 苦しんで子供を産む母親の喜びと全く同じです。 今の今までの激しい苦しみは、うれしさのあまり足が地につかないほどの大きな喜びに変わり、痛みも何もかも、まるでうそのように忘れてしまうのです。
22. 今は悲しみでいっぱいでしょう。 だがわたしは、もう一度あなたがたに会います。 その時あなたがたは、だれにも奪われない喜びにあふれるのです。
23. その時には、何一つわたしに求める必要はありません。 直接父に求めることができるからです。 父は、わたしの名前で求めるものは何でも、与えてくださいます。