ヨハネによる福音書 13:2-17 リビングバイブル (JLB)

2. 夕食の間のことです。 悪魔はすでに、シモンの子、イスカリオテのユダに、今夜こそ、かねてからの計画を実行に移す絶好の時だという考えを、吹き込んでいました。 

3. イエスは、父がすべてのものを与えてくださったことと、自分が神のもとから来て、また神のもとに帰ろうとしていることを知り、 

4. 夕食の席から、ゆっくり立ち上がられ、上着を脱ぎ、手ぬぐいを取って腰に巻かれました。 

5. そして、たらいに水を入れ、弟子たち一人一人の足を洗い、腰の手ぬぐいでふき始められたのです。

6.  シモン・ペテロの番になりました。 ペテロは言いました。 「主よ。 足を洗っていただくなど、もったいなくてとてもできません。」

7.  「なぜこんなことをするのか、今はわからないでしょう。 だが、あとでわかるようになります。」

8.  「いいえ。 わからなくてもけっこうです。 どうかもう、おやめください」とペテロは言いはります。「だが、足を洗ってあげなければ、わたしの仲間にはなれません。」

9.  これには、ペテロもすっかりあわてて、「そ、それなら、足だけとおっしゃらず、手も、それに頭も!」と叫びました。

10.  「水浴した者は、足だけ洗えば、全身きれいになります。 今あなたがたはきれいなのです。 もっとも、みんながみんな、というわけではありませんが。」 

11. イエスは、だれが裏切り者かちゃんとお見通しだったので、「みんながみんな、きれいなわけではありません」と言われたのです。

12.  弟子たちの足を洗い終えると、また上着をきて、席に戻り、改めてお尋ねになりました。 「わたしのしたことがわかりますか。 

13. あなたがたはわたしを『先生』とも『主』とも呼んでいます。 それはかまいません。 まさにそのとおりなのですから。 

14. その、主でも先生でもあるわたしが足を洗ってあげたのですから、あなたがたも互いに足を洗い合いなさい。 

15. わたしは模範を示したのです。 わたしがしたとおりに、あなたがたもしなさい。 

16. 使用人は主人より偉くはないし、遣わした本人より使者のほうが大物だということもありえません。 

17. このことがわかったら、すぐ実行しなさい。 これこそ祝福される道です。

ヨハネによる福音書 13