ヨハネによる福音書 12:22-38 リビングバイブル (JLB)

22. ピリポはアンデレにそのことを話し、二人でお願いしようということになりました。

23.  イエスはお答えになりました。 「いよいよ、わたしが天にある栄光の座に帰る時が来たのです。 

24. よく言っておきます。 畑にまかれる一粒の麦のように、わたしも地に落ちて死ななければなりません。 そうしなければ、いつまでたっても、一人のまま、一粒の種のままです。 だが、死ねば、多くの新しい実が生じ、新しいいのちが豊かに実を結ぶことになります。 

25. この地上のいのちを愛するなら、結局はそれを失うだけです。 しかし、地上のいのちに執着しなければ、代わりに永遠の栄光を受けるのです。

26.  わたしの弟子になりたい者は、ついて来なさい。 わたしに仕える者は、わたしのいる所にいなければならないのですから。 わたしに従う者を、父は重んじてくださるのです。 

27. だが、今いったい、わたしはどうしたらいいのでしょうか……。 『父よ。 行く手に待ちかまえていることからお救いください』と祈るべきでしょうか。 ああ、だが、このために、このためにこそ、わたしは来たのです……。 

28. 父よ。 どうぞあなたの栄光を現わし、あなたの名が、あがめられるようにしてください!」その時、天から声が聞こえました。 「わたしはすでにそうしたし、また、もう一度そうしよう。」

29.  この声を聞いた群衆はかってに想像をめぐらし、「雷が鳴ったのだ」と思う者もあれば、「御使いが語りかけたのだ」と言いはる者もいるというしまつでした。

30.  そこで、イエスは群衆に言われました。 「この声が聞こえたのは、わたしのためではありません。 あなたがたのためです。 

31. さばきの時が来ています。 この世の支配者サタンは追い出されるのです。 

32. わたしは十字架の上に上げられる時、すべての人をわたしのもとに引き寄せましょう。」 

33. こう言われたのは、自分がどのような死に方をするかを示されるためでした。

34.  「あなた様が死ぬですって? メシヤ(救い主)様は永遠に生きていて、絶対に死んだりなさらないものと思っておりましたのに。 どうして、そんなことをおっしゃるのです? いったいどんなメシヤ様のことを言っておられるのですか。」

35.  「もうほんのしばらくの間、わたしの光はあなたがたのために輝いています。 光のある間に光の中を歩きなさい。 暗やみが襲って来る前に、行こうと思う所に行きなさい。 襲って来てからでは遅すぎます。 道を見つけることもできません。 

36. まだ時間のある間に、光を十分に用いなさい。 そうすれば、光の子になれるのです。」イエスは、こう話し終えられると、そこを立ち去り、身を隠されました。

37.  ところが、イエスがあれほど多くの奇蹟をなさったにもかかわらず、大部分の人は、イエスをメシヤとは信じませんでした。 

38. まさに、イザヤが預言したとおりです。 「主よ。 だれが私たちのことばを信じるのですか。 だれが、神様の力強い奇蹟を、証拠と認めるのですか。」 

ヨハネによる福音書 12