ヨシュア記 9:11-27 リビングバイブル (JLB)

11. それで、私どもの長老や住民が申しますには、『さあ、長旅の用意をして、イスラエルの人々を訪ねてほしい。 そして、奴隷になると申し上げて、和平を求めてくるように』といった具合なのです。 

12. このパンなど、出発した時には焼き立てのほかほかでしたが、今はご覧のとおり、かさかさにひからびて、かび臭くなっております。 

13. このぶどう酒の皮袋も新品でしたが、今は古びて、ひびが入っておりますし、着物もくつも、難儀な長旅で、すっかりぼろぼろになってしまいました。」

14-15. このことばに、ヨシュアもほかの指導者たちも、ついにその一行を信用し、神様の指示を仰ぐこともせず、友好条約を結んでしまったのです。 そして、指導者たちは厳粛な誓いを立て、協定を批准しました。

16.  それから三日して、事実が明らかになりました。 この人々が近くの者だというのです。 

17. イスラエル軍は直ちに調査を開始し、三日目に彼らの町々に踏み込みました。 その町の名は、ギブオン、ケフィラ、ベエロテ、キルヤテ・エアリムです。 

18. しかし、町は無傷でした。 イスラエルの指導者たちが、先に神様にかけて誓っていたからです。 しかし、おさまらないのは一般のイスラエル人です。友好条約を結んだことで、指導者の面々に食ってかかりました。

19.  指導者たちも必死です。 「われわれはイスラエルの神様の前で、彼らに手を下さない、と誓ってしまったのだ。 だから、手出しはしないでくれ。 

20. どうしても、生かしてやらなければならないのだ。もし誓いを破れば、神様の怒りが下る。」

21.  こういうわけで、そこの住民は、イスラエル人の奴隷として、たきぎを割ったり、水をくんだりして暮らすことになったのです。

22.  ヨシュアは彼らの責任者たちを呼んで、問いただしました。「おまえたちは、われわれの近くに住んでいながら、なぜ、遠い国から来たなどと、だますようなまねをしたのか。 

23. 今、のろいが降りかかるぞ。 こののちいつまでも、われわれの奴隷となり、神様に仕えて、たきぎを割り、水をくむのだ。」

24.  「私どもがあんなことをしでかしましたのは、イスラエルの神様が忠実なしもべモーセ様に、『この全土を征服し、住民を皆殺しにしろ』とお命じになったことを、はっきり存じていたからでございます。殺されるのがこわかったのです。 お赦しください。 

25. どうぞ、思いどおりになさってください。 どのようにでも、お気のすむように。」

26.  そこでヨシュアは、彼らを殺すことを禁じました。 

27. 彼らはイスラエル人のため、また、やがて神様の指示なさる場所に築かれる祭壇のために、たきぎを割り、水をくむ者となりました。 この習わしは、今も続いています。

ヨシュア記 9