11. そんなことを聞いたら、こわがらないほうが変よ。 戦う勇気なんか、ふっ飛んじゃうわ。 あんたたちの神様はただの神様じゃないわね。きっと、天地を支配なさるありがたいお方に違いないわ。
12-13. だから、お願いよ。 一つだけ聞いてほしいの。 エリコを占領する時、いのちだけは助けてもらえないかしら。 両親や、兄弟、それにその家族もね。 そのことを、あんたたちの神様の聖なる御名にかけて、誓ってくださいな。 あんたたちを助けてあげたんだもの、これくらいのことは聞いてくれたっていいでしょ。」
14. 二人はうなずきました。 「われわれのことをしゃべらなければ、あんたも家族も傷一つ負わんよ。 いのちにかけても、あんたを守ってやる。」
15. ラハブの家は町の城壁の上にあったので、二人は綱で窓からつり降ろしてもらいました。
16. ラハブは二人に注意しました。 「山へお逃げよ。 あんたたちを捜してる連中が引き返して来るまで、まる三日間、隠れていればいいわ。 それから、お帰りなさい。」
17-18. 二人は別れぎわにこう言い残しました。 「いいかい。 このひもを窓から垂らすんだ。 そして、ご両親や兄弟など身内の人はみな、この家でいっしょにいるんだ。 そうでなければ、何が起きても責任はもてないよ。
19. 一歩でもこの家から外へ出たら、保証しないよ。しかし、この家にいるかぎり、一人だって殺されたり、傷ついたりはしない。 はっきり約束しよう。
20. ただし、もしあんたが裏切れば、誓いは無効だ。 いいね。」
21. 「そのとおりにするわ。」 こうしてラハブは、窓から赤いひもを垂らしたままにしておきました。