8. 「自分を愛し、気遣うように、隣人を愛し、親身になって世話をしなさい」という主の命令を、ほんとうに守っているなら、けっこうなことです。
9. しかし、えこひいきして、金持ちにはおせじを言うなら、主のおきてを破り、罪を犯していることになります。
10. 神様のおきて全体を、注意深く守っていても、一点ででもつまずけば、全部破った人と同罪です。
11. なぜなら、「他人の妻と結婚してはならない」と言われた神様は、「殺してはならない」とも要求されるのです。 ですから、ちゃんとした結婚生活を送っていても、だれかを殺せば、それで、おきての全部を破ったことになります。 そして、明らかに罪ある者として、神様の前に立たせられます。
12. あなたがたは、キリスト様の言いつけを守ったかどうかで、判決を下されるのです。 ですから、よくよく注意してものを考え、行動しなさい。
13. 思いやりのない人には、容赦なくさばきが下ります。 しかし、情け深い人は、神様にあわれんでいただけるのです。
14. 愛する皆さん。 クリスチャンの信仰を持っていると主張しても、他人を見捨てていたら、どうしてその信仰を実証できるでしょう。 そんな信仰では、一人も救えません。
15. あなたがたの中に、着る物ばかりか、その日の食べ物にも事欠いている人がいたとします。
16. その人に、「それはお困りですね。 でも神様が、祝福してくださいますよ。 暖まって、お腹いっぱい食べてください。 では、さようなら」と言うだけで、実際に何もしないなら、そんな信仰が何の役に立つでしょう。
17. これでわかるように、信仰を持っていると言う人は、それを善行によって証明しなければなりません。 そうでなければ、信仰は死んだも同然で、全く無用の長物です。
18. ある人が、こう言っています。 「神様に近づく道は信仰以外にないと主張する人よ。 私はあえて、行ないも同様に重要だと言いたい。 そうでなければ、自分に信仰があるかないかを、どうして証明するのか。 しかし私は、私の行ないを見る人々に、私の信仰を理解させることができる。」
19. 信じればそれで事足れりと考える人が、まだいるでしょう。 あなたは、神様はただ一人だと信じていますか。 よろしい。 しかし、覚えておきなさい。 悪魔も、そう信じて疑わないのです。 そのために、身の毛もよだつ思いで恐れているのです。
20. ああ、あなたは、なんと愚かであわれな人でしょう。 神様の命令を実行しなければ、「信じる」ことなど、全くむだであることを、いつになったら悟るのですか。 良い行ないをしてはじめて、信仰は本物と言えるのです。