2-3. 次の安息日に、会堂へ出かけて話をなさると、聴衆はその知恵と奇蹟にすっかり驚きました。 イエスのことを、自分たちと同じ、ただの田舎者だと思っていたからです。「あいつのどこがおれたちと違うというんだい。 ただの大工のせがれじゃないか。 母親はマリヤだし、ヤコブやヨセやユダやシモンは兄弟だ。 妹たちだって、おれたちといっしょにここに住んでるじゃないか。」町の人たちはイエスに腹を立てました。
19. ヘロデヤはその腹いせに、ヨハネを殺してやろうと思いましたが、ヘロデの許可なしには、何の手出しもできません。
20. ヘロデが、ヨハネを正しくきよい人物だと知って、尊敬し、保護していたからです。 ヘロデはヨハネと話をすると、決まって不安にかられましたが、それでも好んで聞いていました。
21. ところが、とうとうヘロデヤに絶好のチャンスが訪れました。 それはヘロデの誕生日のことでした。 王は、宮中の高官、高級将校、ガリラヤ地方の名士などを招待して、宴会を開きました。
22. その時、ヘロデヤの娘が居並ぶ客の前で舞をまい、一同をたいそう楽しませました。 喜んだ王は、「ほしいものはないか。 なんなりと申せ」と言い、
23. その上、「国の半分をやってもよいぞ」と誓ったのです。
24. 娘は出て行って、母親と相談しました。 すると母親は、しめたとばかり、「バプテスマのヨハネの首をいただきたいと申し上げなさい」と入れ知恵しました。
25. 娘は、王の前に進み出ると、「今すぐ、バプテスマのヨハネの首を、盆に載せていただきとうございます」と言いました。
26. 王は困ったことになったと心を痛めましたが、誓ったことでもあり、また一同の手前もあって引っ込みがつきません。
27. やむなく護衛兵に、獄中のヨハネの首を切り、その首を持って来るように命じました。 兵士は言われたとおり、
28. ヨハネの首を盆に載せてきて、ヘロデヤの娘に渡しました。 すると、娘はさっそく、それを母親のところへ持って行きました。