マルコによる福音書 4:2-22 リビングバイブル (JLB)

2. イエスが人々に教えられる時には、たとえ話を使うのが普通でしたが、この日の話は次のようなものでした。

3.  「よく聞きなさい。 農夫が種まきをしました。 畑に種をまいていると、 

4. ある種はあぜ道に落ちました。 すると鳥が来て、その種を食べてしまいました。 

5. 別の種は土の浅い石地に落ちました。 初めは急速に生長した種も、 

6. 土が浅いため、根から十分養分を取ることができず、強烈な日差しの中で、すぐに枯れてしまいました。 

7. また、いばらの中に落ちた種もありましたが、いばらが茂って、生長をはばみ、結局、実を結べませんでした。 

8. けれども中には、良い地に落ちた種もありました。 その種は、三十倍、六十倍、いや百倍もの収穫をあげることができたのです。 

9. 聞く耳のある人はよく聞きなさい。」

10.  その後、イエスが一人になられると、十二人の弟子と、ほかの弟子たちが、そろってイエスに尋ねました。 「先生。 さっきのお話はどういう意味でしょう。」

11.  イエスはお答えになりました。 「あなたがたには、神の国の真理を知ることが許されていますが、ほかの人には隠されているのです。 

12. 預言者イザヤが言ったように、『彼らは見もし、聞きもするが、悔い改めて神に立ち返り、その罪を赦していただくことはない』のです。 

13. ところで、こんな簡単なたとえ話がわからないのですか。 こんな調子では、これから話すほかのすべてのたとえ話は、どうなることでしょう……。

14.  いいですか。 農夫とは、人々に神のことばを伝える人のことです。 このような人たちは、聞く人の心に良い種をまこうとします。 

15. ある種が落ちた、踏み固められたあぜ道とは、神のことばを聞いても心を堅く閉ざした人のことです。 すぐにサタンがやって来て、そのことばを忘れさせてしまうのです。 

20.  良い地とは、神のことばをまちがいなく受け入れ、神のために、三十倍、六十倍、いや百倍もの収穫をあげる人の心を表わしています。」

21.  イエスは、続けてお話しになりました。 「せっかく灯をともしたランプに箱をかぶせ、光をさえぎる人がいるでしょうか。 もちろん、いません。 それでは意味がありませんから。 だいたいランプというものは、台の上に置き、あたりを照らしてこそ、存在価値があるのです。

22.  いま隠されているものはみな、いつかは明るみに出されます。 

マルコによる福音書 4