マルコによる福音書 4:13-32 リビングバイブル (JLB)

13. ところで、こんな簡単なたとえ話がわからないのですか。 こんな調子では、これから話すほかのすべてのたとえ話は、どうなることでしょう……。

14.  いいですか。 農夫とは、人々に神のことばを伝える人のことです。 このような人たちは、聞く人の心に良い種をまこうとします。 

15. ある種が落ちた、踏み固められたあぜ道とは、神のことばを聞いても心を堅く閉ざした人のことです。 すぐにサタンがやって来て、そのことばを忘れさせてしまうのです。 

16-17. 土が浅く石ころの多い地とは、最初は喜んで神のことばを聞く人の心を表わしています。 ところが、そんな地に落ちた種は、根を深くおろすことができません。 だから、初めのうちこそうまくいっても、迫害が始まると、たちまちぐらついてしまうのです。

18-19. いばらの地とは、神のすばらしい知らせに耳を傾け、それを受け入れる人の心を表わしています。 けれども、すぐにこの世の魅力、金もうけの楽しさ、成功欲、物欲のとりこになり、神のことばなどは心からはじき出されて、実を結ぶまでには至らないのです。

20.  良い地とは、神のことばをまちがいなく受け入れ、神のために、三十倍、六十倍、いや百倍もの収穫をあげる人の心を表わしています。」

21.  イエスは、続けてお話しになりました。 「せっかく灯をともしたランプに箱をかぶせ、光をさえぎる人がいるでしょうか。 もちろん、いません。 それでは意味がありませんから。 だいたいランプというものは、台の上に置き、あたりを照らしてこそ、存在価値があるのです。

22.  いま隠されているものはみな、いつかは明るみに出されます。 

23. 聞く耳のある人はよく聞きなさい。 

24. また、聞いたことは必ず実行しなさい。 そうすればするほど、わたしの言ったことがわかるようになります。 

25. 持っている人はさらに与えられ、持っていない人は、持っているわずかな物さえ取り上げられてしまうのです。

26.  神の国のたとえを、もう一つ話しましょう。ある農夫が畑に種をまいて、 

27. 家に帰りました。 日がたつにつれて、別に何もしなくても、種はどんどん生長しました。 

28. 土が種を生長させるからです。 まず芽が出て、次に穂、そして最後に実が入ります。 

29. すると、さっそく農夫が刈り取るのです。」

30.  また、こうも言われました。 「神の国をどう説明し、何にたとえたらいいでしょう。 

31. そうですね、神の国は小さなからしの種みたいです。 からしの種は、種の中でも一番小さいものですが、 

32. 生長すると、とても大きくなり、鳥が巣を作れるほどになります。」

マルコによる福音書 4