マルコによる福音書 14:23-39 リビングバイブル (JLB)

23.  それからぶどう酒の杯を取り、神様に感謝の祈りをささげてから、弟子たちに与えられました。 弟子たちはみな、その杯から飲みました。

24.  イエスは言われました。 「これは多くの人のために流す、わたしの血です。 神と人間との新しい契約を保証する血です。 

25. よく言っておきますが、やがて神の国で、もっとすばらしいものを飲むその日まで、わたしは、もう決してぶどう酒を飲みません。」

26.  一同は賛美歌をうたってから、オリーブ山に向かいました。

27.  イエスは、弟子たちに言われました。 「あなたがたはみな、わたしを見捨てるでしょう。 神が預言者を通して、『わたしが羊飼いを打つ。 すると羊は散り散りになる』と言われたとおりに。 

28. だが、わたしは復活して、ガリラヤに行きます。 そこであなたがたに会うでしょう。」

29.  「だれがどうあろうと、私だけは、この私だけは絶対にあなた様を捨てません」と叫ぶペテロに、 

30. イエスは、「ペテロよ。 あなたは明日の朝、鶏が二度鳴く前に、三度わたしを知らないと言うでしょう」と言われました。

31.  「とんでもない! たとい死んでも、絶対にあなた様を知らないなどとは申しません。」ペテロは大声で言い返しました。 ほかの弟子たちも、口々に誓い始めました。

32.  さて、一同は、オリーブの木の茂っている、ゲツセマネと呼ばれる園にやって来ました。 「わたしが向こうで祈っている間、ここに座っていなさい。」

33.  こうお命じになると、イエスは、ペテロとヤコブとヨハネだけを連れて、奥のほうに行かれました。 その時、恐れと絶望に襲われて、イエスはもだえ始められました。 

34. 「わたしは悲しみのあまり、今にも死にそうです。 お願いだから、ここを離れず、わたしといっしょに目を覚ましていなさい。」

35.  こう頼むと、三人から少し離れた所へ行き、地面にひれ伏して、もしできることなら、自分を待ちかまえている恐ろしい時が来ないようにと、切に祈られました。

36.  「父よ、父よ。 あなたはどんなことでもおできになります。 どうぞ、この杯を取り除いてください。 しかし、わたしの思いどおりにではなく、あなたのお心のままになさってください!」

37.  イエスが弟子たちのところへ戻って来られると、三人が三人とも、ぐっすり眠り込んでいるではありませんか。 そこで、ペテロに声をかけました。 「シモンよ。 眠っているのですか。 たったの一時間でも、わたしといっしょに目を覚ましていられなかったのですか。 

38. しっかり目を覚まして祈っていなさい。 さもないと誘惑に負けてしまいます。 心は燃えていても、肉体は弱いのですから。」

39.  こうしてまた、彼らから離れ、前と同じことを祈られました。 

マルコによる福音書 14