マルコによる福音書 12:8-17 リビングバイブル (JLB)

8. いっせいに息子を捕らえて殺し、死体をぶどう園の外に放り出しました。

9.  農園主がこのことを知ったら、どうすると思いますか。 すぐさま帰って来て、農夫たちを皆殺しにし、ぶどう園はほかの人たちに貸すでしょう。 

10. あなたがたは、聖書(旧約)にこう書いてあるのを読んだことがないのですか。『建築士たちの捨てた石が、最も重要な土台石となった。

11.  なんとすばらしいことか。主はなんと驚くべきことをなさる方か。』」敵のわなを見破る

12.  このたとえ話を聞いた祭司長やユダヤ人の指導者たちは、その悪い農夫とは、実は自分たちのことなのだと気づき、イエスを捕らえようと思いましたが、群衆の暴動がこわくて手出しができません。 しかたなく、イエスをそのままにして、そそくさと立ち去りました。 

13. それでも、何とかして逮捕の口実をつかもうと、パリサイ人やヘロデ党(ヘロデ王を支持する政治的な一派)の者たちを送りました。

14.  彼らはイエスに尋ねました。 「先生。 あなた様のおっしゃることは、いちいちごもっともでございます。 そうですとも、あなた様は、私利私欲にとらわれず、まじめに神の道を教えておられます。 つきましては……、ちょっとお尋ねしたいのですが、ローマ政府に税金を納めるのは正しいことでしょうか。 それとも……。」

15.  彼らのわなを見破ったイエスは、「教えてあげるから、銀貨を見せなさい」と言われました。

16.  そして銀貨を受け取ると、こうお尋ねになりました。「この銀貨に刻んである肖像と名前はだれのものですか。」「ローマ皇帝のものです。」

17.  「その通りです。 皇帝のものなら、皇帝に返しなさい。 しかし、神のものはすべて、神に返さなければなりません。」こう言われて、彼らは頭をかかえ込んでしまいました。

マルコによる福音書 12