マルコによる福音書 12:20-22-30 リビングバイブル (JLB)

3. けれども農夫たちは、代理の者を袋だたきにしたあげく、手ぶらで送り帰したのです。

4.  そこで、もう一人の代理人を送りましたが、彼も同じような仕打ちを受け、しかも頭にひどいけがを負いました。 

5. 農園主はまた別の人を送りました。 こともあろうに、農夫たちはその人を殺してしまいました。 そのあとも次々に人が送られましたが、みな袋だたきにされたり、殺されたりして、 

6. 残るは、農園主の息子だけになりました。 愛するたった一人の息子でした。 しかし農園主は『息子だったら、農夫たちも尊敬してくれるだろう』と思い、ついにその息子を送り出しました。

7.  ところが、農夫たちは息子を見ると、『おい、絶好のチャンスだぜ。 ぶどう園の跡取りがやって来らあ。 よーし、あいつを殺っちまおうぜ。 そうすりゃあ、ここはおれたちのものよ』とばかり、 

8. いっせいに息子を捕らえて殺し、死体をぶどう園の外に放り出しました。

9.  農園主がこのことを知ったら、どうすると思いますか。 すぐさま帰って来て、農夫たちを皆殺しにし、ぶどう園はほかの人たちに貸すでしょう。 

20-22. ところで、ここに七人兄弟がいたとしましょう。 長男は結婚しましたが、子供がないまま死に、残された未亡人は次男の妻になりました。 ところが次男も子供ができずに死んだので、その妻は三男のものになりました。 三男も四男も同じことで、ついにこの女は、七人兄弟全部の妻になりましたが、結局、子供はできずじまいでした。 最後にこの未亡人も死にました。

23.  そこでお尋ねしたいのですが……、復活の時、この女はいったいだれの妻になるのでしょう。 七人とも彼女を妻にしたのですが。」

24.  イエスはお答えになりました。 「聖書も神の力もわかっていないようですね。 全く思い違いをしています。 

25. 復活の時には、結婚などはないのです。 みんなが天の使いのようになるのですから。

26.  ところで、復活のあるなしについては、聖書の、モーセと燃える柴の個所を読んだことがないのですか。 神はモーセに、『わたしはアブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神である』と言われました。

27.  実際には、これらの人たちは数百年も前に死んでいたのに、神はモーセに、彼らはなお生きていると教えられたのです。 そうでなければ、すでに存在していない人の『神である』などと、おっしゃるはずがありません。 あなたがたは、この点で決定的なまちがいを犯しています。」

28.  イエスのそばで、この見事な返答ぶりを聞いていた一人のユダヤ教の教師が、「先生。 すべての戒めの中で、どれが一番重要な戒めでしょうか」と尋ねました。

29.  「『イスラエルよ、聞け! 主なる神こそ、ただ一人の神です。 

30. 心を尽くし、たましいを尽くし、思いを尽くし、力を尽くして、あなたの主を愛しなさい。』これが最も重要な戒めです。

マルコによる福音書 12