マタイによる福音書 5:10-29 リビングバイブル (JLB)

10. 正しい者だというので迫害されている人は幸福です。 天国はそういう人のものだからです。

11.  わたしの弟子だというので、悪口を言われたり、迫害されたり、ありもしないことを言いふらされたりしたら、なんとすばらしいことでしょう。 

12. 喜びなさい。 躍り上がって喜びなさい。 天国では、目を見張るようなごほうびが待っているからです。 昔の預言者たちも、そのように迫害されたことを思い出しなさい。

13.  あなたがたは、世の塩です。 もしあなたがたが塩けをなくしてしまったら、この世はどうなるでしょう。 あなたがたも、無用のものとして外に捨てられ、人々に踏みつけられてしまうのです。 

14. あなたがたは世の光です。 丘の上にある町は、夜になると灯がともり、だれにもよく見えるようになります。 

15-16. あなたがたの光を隠してはいけません。 すべての人のために輝かせなさい。 だれにも見えるように、あなたがたの良い行ないを輝かせなさい。 そうすれば、人々がそれを見て、天におられるあなたがたの父を、ほめたたえるようになるのです。

17.  誤解してはいけません。 わたしは、モーセの法律や預言者の教え(旧約聖書)を無効にするために来たのではありません。 かえって、それを完成させ、ことごとく実現させるために来たのです。 

18. よく言っておきますが、聖書(旧約)にあるどんなおきても、その目的が完全に果たされるまで、無効になることはありません。 

19. ですから、どんな小さいおきてでも、破ったり、また人にも破るように教えたりする人は、天国で最も小さい者となります。 しかし、神のおきてを教え、また自分でもそれを実行する人は、天国で偉大な者となります。

20.  よく聞きなさい。 パリサイ人や、ユダヤ人の指導者たちは、神のおきてを守っているのは自分たちだと言いはります。 だが、いいですか。 彼ら以上に正しくなければ、あなたがたは天国には入れません。

21.  モーセの法律では、『人を殺した者は、死刑に処す』とあります。 

22. しかし、わたしはさらにこうつけ加えましょう。 人に腹を立てるなら、たとい相手が自分の家族であっても、裁判にかけられます。 友達をばか呼ばわりするなら裁判所に引っぱり出されます。 友達をのろったりするなら、地獄の火に投げ込まれます。

23.  ですから、神殿の祭壇に供え物をしようとしている時、何か友達に恨まれていることを思い出したら、 

24. 供え物はそのままにして、相手に会ってあやまり、仲直りすることです。 神に供え物をするのはそのあとにしなさい。 

25. あなたを告訴する人と、一刻も早く和解しなさい。 裁判所に引っぱって行かれてからでは、間に合いません。 そうなったら、あなたは留置場に放り込まれ、 

26. 最後の一円を払い終えるまで、出て来られないでしょう。

27.  モーセの法律では、『姦淫してはならない』とあります。 

28. しかし、わたしは言いましょう。 だれでも、みだらな思いで女性を見るなら、それだけでもう、心の中では姦淫したことになるのです。 

29. ですから、もしあなたの目が情欲を引き起こすなら、その目を〔それが良いほうの目であっても〕えぐり出して捨てなさい。 体の一部を失っても、体全体が地獄に投げ込まれるより、よっぽどましです。 

マタイによる福音書 5