2-4. そのうちの五人は賢く、ランプの油を十分用意していましたが、残りの五人は愚かで、うっかり忘れていました。
17. 六十万円受け取った男もすぐ仕事を始め、六十万円もうけました。
18. ところが、三十万円受け取った男は、地面に穴を掘ると、その中にお金を隠してしまいました。
19. だいぶ時がたち、主人が帰って来ました。 すぐに使用人たちが呼ばれ、清算が始まりました。
20. 百五十万円預かった男は三百万円を差し出しました。
21. 主人は彼の働きをほめました。 『おまえはわずかなお金を忠実に使ったな。 今度はもっと大きな責任のある仕事をやろう。 私といっしょに喜んでくれ。』
22. 次に、六十万円受け取った男が来て、報告しました。 『ご主人様。 ごらんください。 あの六十万円を倍にしました。』
23. 『よくやった。 おまえはやり手で、しかも忠実なやつだ。 わずかなお金を忠実に使ったから、次はもっとたくさんの仕事をやろう。』主人はこの男もほめてやりました。
24-25. 最後に、三十万円受け取った男が進み出て、言いました。 『ご主人様。 あなた様はたいそうひどい方でございます。 私は前々から、それを存じ上げておりましたから、せっかくお金をもうけても、あなた様が横取りなさるのではないかと、こわくてしかたがなかったのです。 それで、あなた様のお金を土の中に隠しておきました。 はい、これがそのお金でございます。』
26. これを聞いて、主人は答えて言いました。 『なんという悪いやつだ! なまけ者めが! 私がおまえのもうけを取り上げるのが、わかっていたというのか。