マタイによる福音書 20:11-12-26 リビングバイブル (JLB)

2. そして、日当六千円の約束で、労務者たちを果樹園へ送り込みました。

3.  二、三時間後、また、職を求める人々の集まる場所へ行ってみると、仕事にあぶれた男たちがたむろしています。 

4. それで、その人たちも、夕方には適当な賃金を払うという約束で、果樹園へ行かせました。 

5. 昼ごろと、午後の三時ごろにも、同じようにしました。

6.  夕方も五時近くに、もう一度出かけてみると、まだぶらぶらしている者たちがいます。 『どうして一日中遊んでいるのかね』と尋ねると、 

7. 『仕事がないんでさあ』と答えたので、農園主は言いました。 『それなら今すぐ行って、私の農園でみんなといっしょに働きなさい。』

8.  終業の時刻になり、農園主は会計係に言いつけて、労務者たちを呼び集めました。 そして、最後に雇った男たちから順に日当を支払いました。 

9. 五時に雇われた男たちの日当はなんと一人六千円です。 

11-12. 当てがはずれた者たちはみな、農園主に文句を言いました。 『あいつらは、たった一時間働いただけなんですぜ。 なのに、この炎天下、一日中働いたおれたちと同じに払ってやるんですかい。』

13.  ところが、農園主はその一人に答えました。 『いいかね。 私はおまえに何も悪いことはしていないぞ。 おまえは一日六千円で働くことを承知したはずだ。 

14. 文句を言わずに、それを持って帰れ。 私はだれにでも分けへだてなく払ってやりたいのだ。 

15. 自分の金をどう使おうと、自由だろうが。 私がほかの者たちに親切なので、おまえは腹を立てているのか。』 

16. このように、最後の者が最初になり、最初の者が最後になるのです。」仕える者になりなさい

17.  さて、エルサレムへ行く途中のことです。 イエスは十二人の弟子だけをわきへ呼び寄せ、 

18. やがて、自分がエルサレムでどんな目に会うかを、お話しになりました。 「わたしは、祭司長や他のユダヤ人の指導者たちに引き渡され、彼らから死刑を宣告されます。 

19. そしてローマの役人の手に渡され、あざけられ、十字架につけられます。 しかし、わたしは三日目に復活するのです。」

20.  その時、ゼベダイの息子ヤコブとヨハネとの母親が、息子たちを連れて来ました。 母親はイエスの前にひざまずき、「お願いがございます」と言いました。

21.  「どんなことですか。」「どうぞ、あなた様の御国で、二人の息子を、あなた様の次に高い位につかせてやってくださいまし。」

22.  ところがイエスは、「あなたには、何もわかっていませんね」と答え、今度は、ヤコブとヨハネのほうをご覧になりました。「あなたがたは、わたしが飲もうとしている恐るべき杯を飲むことができますか。」「はい。 できます。」イエスの質問に、二人はきっぱり答えました。

23.  しかしイエスは、「確かに飲むことにはなるでしょう。 だが、だれをわたしの次の位につかせるかは、わたしの決めることではありません。 わたしの父がお決めになることです」と言われました。

24.  ほかの十人の弟子たちは、ヤコブとヨハネがイエスにどんな願い事をしたかを聞いて、もうれつに腹を立てました。

25.  そこでイエスは、彼らを呼び集め、言われました。 「この世の普通の人たちの間では、王は暴君であり、役人は部下にいばり散らすものです。 

26. だが、あなたがたの間では、違います。 リーダーになりたい者は、仕える者になりなさい。 

マタイによる福音書 20