1. 天国を、こんなふうにたとえることもできます。 農園の経営者が、果樹園で働く日雇労務者を雇おうと、朝早く出かけて行きました。
2. そして、日当六千円の約束で、労務者たちを果樹園へ送り込みました。
3. 二、三時間後、また、職を求める人々の集まる場所へ行ってみると、仕事にあぶれた男たちがたむろしています。
4. それで、その人たちも、夕方には適当な賃金を払うという約束で、果樹園へ行かせました。
5. 昼ごろと、午後の三時ごろにも、同じようにしました。
6. 夕方も五時近くに、もう一度出かけてみると、まだぶらぶらしている者たちがいます。 『どうして一日中遊んでいるのかね』と尋ねると、
7. 『仕事がないんでさあ』と答えたので、農園主は言いました。 『それなら今すぐ行って、私の農園でみんなといっしょに働きなさい。』
8. 終業の時刻になり、農園主は会計係に言いつけて、労務者たちを呼び集めました。 そして、最後に雇った男たちから順に日当を支払いました。
9. 五時に雇われた男たちの日当はなんと一人六千円です。
11-12. 当てがはずれた者たちはみな、農園主に文句を言いました。 『あいつらは、たった一時間働いただけなんですぜ。 なのに、この炎天下、一日中働いたおれたちと同じに払ってやるんですかい。』
32-33. ところが、イエスは二人の前でぴたりと足を止め、「どうしてほしいのですか」とお尋ねになりました。 「先生。 見えるようになりたいんです。」彼らは答えました。