マタイによる福音書 18:17-34 リビングバイブル (JLB)

17. それでも忠告を聞き入れないなら、その問題を教会に持ち出しなさい。 そして、教会があなたを支持してもなお、相手がそれを受け入れないなら、教会はその人と交わるのをやめなさい。 

18. 言っておきますが、あなたがたが地上で赦したり、禁じたりすることは、天でも同じようになされるのです。

19.  このことも言っておきましょう。 もし、あなたがたのうち二人の者が、何であれ、この地上で心を一つにして願い求めるなら、天におられるわたしの父は、その願い事をかなえてくださいます。 

20. たとい二、三人でも、わたしを信じる者同士が集まるなら、わたしはその人たちの真ん中にいるからです。」

21.  その時、ペテロが、イエスのそばに来て尋ねました。 「先生。 友達が私に罪を犯した場合、何回ぐらいまで赦してやればいいでしょうか。 七回でしょうか。」

22.  イエスはお答えになりました。 「いや、七回を七十倍するまでです。

23.  天国は、帳じりをきちんと合わせようとした王にたとえることができます。 

24. 清算が始まってまもなく、王から三十億円というばく大な借金をしていた男が引き立てられて来ました。 

25. その男は借金を返すことができなかったので、王は、自分の身や持ち物全部を売り払ってでも返済しろ、と命じました。

26.  ところが、男は王の前にひれ伏し、顔を地面にすりつけて、『ああ、王様。 お願いでございます。 もう少し、もう少しだけお待ちください。 きっと全額お返しいたしますから』と、必死に願いました。

27.  これを見て、王はかわいそうになり、借金を全額免除し、釈放してやりました。

28.  ところが、赦してもらった男は、王のところから帰ると、その足で、六十万円貸してある人の家に出かけました。 そして、首根っこをつかまえ、『たったいま借金を返せ』と迫ったのです。

29.  相手は、男の前にひれ伏して、『今はかんべんしてください。 もう少ししたら、きっとお返ししますから』と、拝まんばかりに頼みました。

30.  しかし、男は少しも待ってやろうとはせず、その人を捕らえると、借金を全額返すまで牢にたたき込んでしまいました。

31.  このことを知った友人たちが王のところへ行き、事の成り行きを話しました。 

32. 怒った王は、借金を免除してやった男を呼びつけて、言いました。 『この人でなしめっ! おまえがあんなに頼んだからこそ、あれほど多額の借金も全部免除してやったのだ。 

33. 自分があわれんでもらったように、ほかの人をあわれんであげるべきではなかったのかっ!』

34.  そして、借金を全額返済し終えるまで、男を牢に放り込んでおきました。 

マタイによる福音書 18