3. そこへ突然、モーセとエリヤが現われて、イエスと親しく話し始めたではありませんか。
4. これを見て、ペテロは思わず口走りました。 「ああ、先生。 なんとありがたいことでしょう。 こんなすばらしい所に居合わすなんて! もし、よろしければ、小屋を三つお建てしましょう。 あなた様と、モーセ様とエリヤ様のために。」
5. ところが、そう言っているうちにも、光り輝く雲が現われて、三人をすっぽり包んでしまいました。 そして雲の中から、「これこそ、わたしの愛する子。 わたしは彼を心から喜んでいる。 彼の言うことを聞きなさい」という声がしました。
6. この声を聞いた弟子たちは、恐ろしさのあまり、わなわなとふるえ、ひれ伏してしまいました。
7. イエスは近寄り、彼らにさわって言われました。 「さあ、起きなさい。 こわがることはありません。」
8. それで、ようやく顔を上げると、そこにはもう、イエスのほかにはだれもおられませんでした。
9. 山を降りながら、イエスは、いま見たことを、自分が復活するまではだれにも話してはいけません、とお命じになりました。
22-23. まだガリラヤにいたある日のこと、イエスはこんなことをお話しになりました。 「わたしは裏切られ、人々の手に引き渡され、殺されますが、三日目には必ず復活します。」これを聞いて、弟子たちの心は悲しみと恐れとで、いっぱいになりました。
24. カペナウムに着いた時、神殿に納める税金を取り立てる役人がペテロのところへ来て、「あんたがたの先生は、税金を納めないのか」と尋ねました。
25. 「もちろん、納めますとも。」こう答えると、ペテロは急いで家に入り、このことを話そうとしました。 ところが、まだ話を切り出さないうちに、イエスのほうから、お尋ねになりました。 「ペテロ。 あなたはどう思いますか。 世の王たちはだれから税を取り立てるでしょうか。 自分の子供たちからですか、それとも、ほかの人たちからですか。」
26. 「ほかの人たちからです」とペテロは答えました。「では、王の子供たちは税金を納める必要はないのです。
27. しかし、役人たちを怒らせたくはありません。 今から湖へ行ってつり糸をたれてみなさい。 最初につれた魚の口から、わたしたち二人分の税金を払うだけのお金が見つかるはずです。 それで払いなさい。」小さい子供のように