マタイによる福音書 13:7-24 リビングバイブル (JLB)

7. ほかに、いばらの中に落ちた種もありましたが、いばらが茂って、結局、生長できませんでした。 

8. しかし、中には、耕された良い地に落ちた種もありました。 そして、まいた種の三十倍、六十倍、いや百倍もの実を結びました。 

9. 聞く耳のある人はよく聞きなさい。」

10.  その時、弟子たちが近寄って来て、尋ねました。 「どうして、人々にはいつも、このようなたとえでお話しになるのですか。」

11.  「あなたがたには天国を理解することが許されていますが、ほかの人たちはそうではないからです。」イエスはこうお答えになり、 

12. さらに続けて説明なさいました。 「つまり、持っている者はますます多くの物を持つようになり、持たない者はわずかな持ち物さえ取り上げられてしまいます。 

13. だから、たとえを使って話すのです。 彼らは、いくら見ても聞いても、少しも理解しようとしません。

14.  こうして、イザヤの預言のとおりになりました。『彼らは、聞くには聞くが理解しない。見るには見るが認めない。

15.  その心は肥えて鈍くなり、その耳は遠く、その目は閉じられている。彼らは見もせず、聞きもせず、理解もせず、神に立ち返って、わたしにいやされることがない。』

16. しかし、あなたがたの目は見ているから幸いです。 また、あなたがたの耳は聞いているから幸いです。 

17. よく言っておきますが、多くの預言者や神を敬う人たちが、今あなたがたの見聞きしていることを、見たい、聞きたいと、どんなに願ったことでしょう。 しかし、残念ながらできなかったのです。

18.  さて、さっきの種まきのたとえ話を説明しましょう。 

19. 最初の道ばたというのは、踏み固められた堅い土のことで、御国についてのすばらしい知らせを耳にしながら、それを理解しようとしない人の心を表わしています。 こういう人だと、悪魔がさっそくやって来て、その心から、まかれた種を奪い取っていくのです。 

20. 次に、土が浅く、石ころの多い地というのは、教えを聞いた当座は大喜びで受け入れる人の心を表わしています。 

21. ところが、その人の生活には深みがないので、このすばらしい教えも、心の中に深く根をおろすことができません。 ですから、しばらくして信仰上の問題が起こったり、迫害が始まったりすると、熱がさめ、いとも簡単に落後してしまうのです。 

22. また、いばらの生い茂った地というのは、神のことばを聞いても、生活の苦労や金銭欲などがそれをふさいでしまい、しだいに神から離れていく人のことです。 

23. 最後に、良い地というのは、神のことばに耳を傾け、それを理解する人の心のことです。 このような人こそ、出かけて行って、三十倍、六十倍、いや百倍もの人を天国に連れて来ることができるのです。」

24.  イエスは、別のたとえ話もなさいました。 「天国は、自分の畑に良い種をまく農夫のようなものです。 

マタイによる福音書 13