マタイによる福音書 13:20-33 リビングバイブル (JLB)

20. 次に、土が浅く、石ころの多い地というのは、教えを聞いた当座は大喜びで受け入れる人の心を表わしています。 

21. ところが、その人の生活には深みがないので、このすばらしい教えも、心の中に深く根をおろすことができません。 ですから、しばらくして信仰上の問題が起こったり、迫害が始まったりすると、熱がさめ、いとも簡単に落後してしまうのです。 

22. また、いばらの生い茂った地というのは、神のことばを聞いても、生活の苦労や金銭欲などがそれをふさいでしまい、しだいに神から離れていく人のことです。 

23. 最後に、良い地というのは、神のことばに耳を傾け、それを理解する人の心のことです。 このような人こそ、出かけて行って、三十倍、六十倍、いや百倍もの人を天国に連れて来ることができるのです。」

24.  イエスは、別のたとえ話もなさいました。 「天国は、自分の畑に良い種をまく農夫のようなものです。 

25. ところがある晩、農夫が眠っているうちに敵が来て、麦の中に毒麦の種をまいていきました。 

26. 麦が育つと、毒麦もいっしょに伸びだしたではありませんか。

27.  使用人は主人のところに駆けつけ、このことを報告しました。『だんな様、大変でございます! 極上の種をまいた畑が、なんと毒麦でいっぱいになっています。』

28.  『敵のしわざだな。』主人はすぐに真相を見抜きました。 使用人たちが、『毒麦を引き抜きましょうか』と尋ねると、 

29. 主人は、『いや、だめだ。 そんなことをしたら、麦まで引き抜いてしまうだろう。 

30. 収穫の時まで、放っておけ。 その時がきたら、まず毒麦だけを束ねて燃やし、あとで麦はきちんと倉庫に納めさせればいいから』と答えました。」

31.  また、こんなたとえ話もあります。 「天国は、畑にまいたからしの種みたいです。 

32. それはどんな種よりも小粒ですが、生長すると大きな木になり、鳥が巣を作れるほどになります。」

33.  またさらに、こんなたとえ話もあります。 「天国は、女の人がパンを焼くのにも似ています。 小麦粉に、ほんの少しのイースト菌を入れるだけで、パン生地全体がふくらんできます。」

マタイによる福音書 13