マタイによる福音書 13:19-29 リビングバイブル (JLB)

2-3. ところがそこも、またたく間に群衆でいっぱいになったので、小舟に乗り込み、舟の上から、岸辺に座っている群衆に、多くのたとえを使って教えを語られました。「農夫が畑で種まきをしていました。 

19. 最初の道ばたというのは、踏み固められた堅い土のことで、御国についてのすばらしい知らせを耳にしながら、それを理解しようとしない人の心を表わしています。 こういう人だと、悪魔がさっそくやって来て、その心から、まかれた種を奪い取っていくのです。 

20. 次に、土が浅く、石ころの多い地というのは、教えを聞いた当座は大喜びで受け入れる人の心を表わしています。 

21. ところが、その人の生活には深みがないので、このすばらしい教えも、心の中に深く根をおろすことができません。 ですから、しばらくして信仰上の問題が起こったり、迫害が始まったりすると、熱がさめ、いとも簡単に落後してしまうのです。 

22. また、いばらの生い茂った地というのは、神のことばを聞いても、生活の苦労や金銭欲などがそれをふさいでしまい、しだいに神から離れていく人のことです。 

23. 最後に、良い地というのは、神のことばに耳を傾け、それを理解する人の心のことです。 このような人こそ、出かけて行って、三十倍、六十倍、いや百倍もの人を天国に連れて来ることができるのです。」

24.  イエスは、別のたとえ話もなさいました。 「天国は、自分の畑に良い種をまく農夫のようなものです。 

25. ところがある晩、農夫が眠っているうちに敵が来て、麦の中に毒麦の種をまいていきました。 

26. 麦が育つと、毒麦もいっしょに伸びだしたではありませんか。

27.  使用人は主人のところに駆けつけ、このことを報告しました。『だんな様、大変でございます! 極上の種をまいた畑が、なんと毒麦でいっぱいになっています。』

28.  『敵のしわざだな。』主人はすぐに真相を見抜きました。 使用人たちが、『毒麦を引き抜きましょうか』と尋ねると、 

29. 主人は、『いや、だめだ。 そんなことをしたら、麦まで引き抜いてしまうだろう。 

マタイによる福音書 13