マタイによる福音書 12:31-32-44 リビングバイブル (JLB)

4. ダビデ王は神殿に入り、祭司しか食べられない供え物のパンを、みんなで食べたではないですか。 王でさえ、おきてを破ったわけです。 

5. また、神殿で奉仕をする祭司は、安息日に働いてもよい、と聖書に書いてあるのを、読んだことがないのですか。 

6. ことわっておきますが、このわたしは、神殿よりもずっと偉大なのです。 

7. もしあなたがたが、『わたしは供え物を受けるより、あなたがたにあわれみ深くなってほしいのです』という聖書のことばをよく理解していたら、罪もない人たちを、とがめたりはしなかったはずです。 

8. 安息日といえども、天から来たわたしの支配下にあるのですから。」

9.  このあとで、イエスは会堂にお入りになりました。 

31-32. だから、あなたがたに言っておきます。 どんなにわたしを悪く言おうと、またどんな罪を犯そうと、神は赦してくださいます。 ただ一つ、聖霊を汚すことだけは例外です。 この罪ばかりは、いつの世でも絶対に赦されることはありません。

33.  木の良し悪しは、実で見分けます。 良い品種は良い実をつけ、劣った品種は悪い実をつけるものです。 

34. ああ、まむしの子らよ。 あなたがたのような悪者の口から、どうして正しい、良いことばが出てくるでしょう。 人の心の思いが、そのまま口から出てくるのですから。  

35. 良い人のことばを聞けば、その人の心の中にすばらしい宝がたくわえられていることがわかります。 しかし、悪い人の心の中は悪意でいっぱいです。 

36. 言っておきますが、やがてさばきの日には、あなたがたは今まで口にしたむだ口を、一つ一つ釈明しなければならないのです。 

37. いま口にすることばしだいで、あなたがたの将来は決まります。自分のことばによって、正しい者と認められるか、あるいは有罪を宣告されるか、そのどちらかになるのです。」証拠を求める人々

38.  ある日、ユダヤ人の指導者とパリサイ人のうちの何人かがやって来て、ほんとうにメシヤ(救い主)なら、その証拠に奇蹟を見せてほしいと頼みました。

39.  しかしイエスは、お答えになりました。 「悪と不信の時代に生きる人々だけが、証拠を要求するのです。 けれども、預言者ヨナに起こったこと以外は、何の証拠も与えられません。 

40. つまり、ヨナが三日三晩大きな魚の腹の中で過ごしたように、メシヤのわたしも、三日三晩、地の中で過ごすからです。 

41. さばきの日には、あのニネベの人々が、あなたがたをきびしく罰する側に立つでしょう。 ニネベの人々はヨナの教えを聞いて、それまでの堕落した生活を悔い改め、神に立ち返ったからです。 ところが、今ここに、ヨナとは比べものにならないほど偉大な者が立っているのに、あなたがたはその人を信じようとしません。 

42. シェバの女王でさえ、あなたがたをきびしく罰する側に回るでしょう。 彼女は、ソロモンから知恵のことばを聞こうと、あれほど遠い国から旅して来ることも、いとわなかったからです。 ここに、そのソロモンより、もっと偉大な者がいるのに、あなたがたは信じようとしません。

43.  この邪悪な時代に生きる人たちは、ちょうど悪霊に取りつかれた人のようです。 せっかく、その人から悪霊が出て行っても、しばらくの間、悪霊は別の住みかを求めて荒野をあちこち歩き回るだけです。結局、適当な場所が見つからないので、 

44. 『もとの家に帰ろう』と帰ってみると、その人の心はきれいに片づけてあり、しかも空っぽです。 

マタイによる福音書 12