1. ああ、イスラエルよ、ほかの国々の民のように喜ぶな。 おまえは自分の神を捨て去り、すべての麦打ち場で、ほかの神々にいけにえをささげたからだ。
2. それゆえ、収穫は乏しく、ぶどうの木も枯れ果ててしまう。
3. おまえはこの神の地にこれ以上とどまることができず、エジプトやアッシリヤに連れ去られる。 そこで残飯を食べて生活するようになる。
4. 祖国を遠く離れたその地では、神にささげるいけにえのために、ぶどう酒を注ぐこともできない。 その地でささげられるいけにえは、どれも神を喜ばせることができない。 それは、まるで葬式の食物のように汚れている。 そのようないけにえを食べる者は、だれでも汚れた者となるのだ。 自分のためにそれを食べるのはかまわないが、神にささげることは許されない。
7. イスラエルの刑罰の日がきた。 ついに報復の日が訪れた。 やがてイスラエルは、そのことをいやというほど思い知らされる。「預言者たちは頭が変だ。」「霊感を受けた人たちは気が狂っている。」 こう言って人々はあざ笑う。 それは、この国民が罪のうちに沈み、神を愛する者たちに憎しみしか示さないからだ。
8. わたしは自分の国民を守ろうと預言者を任命した。 だが、この国民はことごとに預言者たちを妨害し、公衆の面前で彼らへの憎しみを露骨に示し、神の神殿でも同じように振る舞った。
9. 今わたしの国民がやっていることは、昔ギブアでやったこと〔カナン征服記下一九・一四以下参照〕と同じように、堕落しきっている。 わたしはそれを忘れず、必ず罰を下す。
10. ああ、イスラエルよ。 わたしは荒野でおまえたちを導いた、あの最初の楽しかった日々のことを、よく覚えている。 おまえたちの愛は、なんと新鮮であったことか! 夏の初物のいちじくのように、その愛は満ち足りていた。 だが、バアル・ペオル(イスラエル人が偶像礼拝をした山)でわたしを捨て、ほかの神々に身をゆだねてしまった。やがて、偶像の神々と同じように、おまえたちは汚れてしまった。
11. イスラエルの栄光は鳥のように飛び去る。 おまえたちの子供は出産と同時に死に、あるいは胎内で消えうせ、はらまれることもなくなる。
12. たとい子供たちが育っても、わたしは彼らを取り去る。 すべてが滅びに定められている。 ほんとうに、わたしがおまえたちから離れ、おまえたちを放り出す時は、悲しみの日となるのだ。