ハバクク書 1:5-17 リビングバイブル (JLB)

5. 神様はお答えになりました。 「よく見ろ。 わたしが今しようとしていることを知ったら、おまえは肝をつぶすだろう。 それは、おまえが生きているうちに起こる。 聞いただけでは、とても信じられないようなことだ。 

6. 地上の新しい勢力として、カルデヤ人〔アッシリヤに対抗してバビロニヤ帝国を築いた民族〕を起こす。 残忍で横暴なこの国民は、世界を踏みにじり、次々と征服する。 

7. その残酷さは世に鳴り響く。 彼らは、やりたいほうだいのことをするが、だれも止めることができない。 

8. その馬は豹よりすばやく、国民の狂暴さは日暮れの狼もかなわないほどだ。 騎兵は、鷲が急降下して獲物に飛びかかるように、はるかかなたから得々と突き進んで来る。 

9. 刃向かおうとした者もみな、その姿を見るなり、おびえて戦う気力を失う。 まるで砂でも集めるように、彼らは捕虜を集める。

10. 彼らは王や王子をあざけり、要塞をも鼻であしらう。 城壁に向かっていとも簡単に土を積み上げ、それを占領してしまう。 

11. 風のようにさーっと襲い、すばやく引き揚げて行く。 だが、彼らの罪はとてつもなく重い。 その力は自分たちの神々から与えられた、と言いはるからだ。」

12. ああ、私の神様、聖なる永遠のお方よ。 私たちを地上から抹殺するために、このような計画をお立てになったのですか。 断じて違います。 ああ、私たちの岩である神様。 神様は、恐ろしい罪を犯した私たちを懲らしめ、正しい者にしようとして、カルデヤ人を起こされたのです。 

13. 私たちは確かに悪いのですが、彼らはもっと悪いのです。 どんな罪をも見のがさない神様は、私たちがのみ込まれてしまうのを、ただそばに突っ立って、見ておられるのですか。 極悪人どもが、彼らよりましな者を痛めつけるのを、黙って見過ごされるのですか。

14. 私たちは、捕らえられて殺される魚にすぎないのですか。 敵から守ってくれる指導者がいないので、おずおずとはい回る虫けらにすぎないのですか。 

15. 彼らは楽しみながら、私たちをつり針でつり上げたり、網で捕らえてしまうのですか。 

16. そうであるなら、彼らはその網を拝み、その前で香をたいて、「これが、われわれをこんなに豊かにしてくれた神々だ」と言うでしょう。

17. いつまでも、こんなことをさせておくのですか。 これからも、彼らは情け容赦なく戦い、勝ち抜いていくのでしょうか。

ハバクク書 1