ダニエル書 8:13-26 リビングバイブル (JLB)

13. それから私は、聖なる御使い二人が話し合っているのを耳にしました。 一人が次のように尋ねました。 「以前のように、毎日いけにえをささげることができるようになるのは、いつの日のことだろうか。 神殿が破壊されたことに復讐し、神様の国民が勝利を得るのは、いつの日だろうか。」

14. もう一人が答えました。 「二千三百日が過ぎてからだ。」

15. この幻の意味を知ろうと思いめぐらしていると、突然、目の前に、人のように見える方が立ったのです。 

16. すると川の向こうから、「ガブリエル、この幻の意味をダニエルに教えてやれ」という人の声が聞こえました。

17. ガブリエルが近づいて来ると、私は恐ろしさのあまり立っていることができず、思わず地面にひれ伏しました。 ガブリエルは言いました。 「あなたが幻の中で見た出来事は、終わりの時に起こることだ。」

18. 私は意識を失って、地面に倒れてしまいました。 御使いは手を貸して起こし、立ち上がらせてくれました。 

19. そして、こう言いました。 「私がここに遣わされたのは、恐ろしい終わりの日に起ころうとしていることを知らせるためだ。 あなたが見たことは、歴史の終わりに起こる出来事にかかわるからだ。

20. あなたが見た雄羊の二本の角は、メディヤとペルシヤの王のことだ。 

21. 毛むくじゃらの雄やぎはギリシヤで、その大きな角は、ギリシヤの第一の王を表わしている。 

22. その大きな角が折れて、代わりに四本の小さな角が生えてきたのは、ギリシヤ帝国が、四人の王に四分されることを意味している。 四人の王には、第一の王のような力はない。

23. これらの王国の末期に、その道徳的腐敗が極に達すると、非常に狡猾で抜け目のない一人の王が、怒りを込めて権力の座にのし上がる。 

24. その強大な権力は悪魔から出たもので、彼自身のものではない。彼は何をやっても成功し、どんなに強力な軍隊でも、敵対する者はみな打ち滅ぼし、神様の国民をも荒らし回る。

25. 彼は人を欺く天才で、偽りの安全の中にどっぷりつかっている大ぜいの人を、不意に襲って打ち負かす。 それで、自分こそ偉大な王だとうぬぼれ、『君主の中の君主』に戦いをいどむ。 だが、そうすることによって、自分の破滅の運命を決定的なものにしたのだ。 人間の力では打ち負かすことができなくても、神様の御手によって、彼は打ち砕かれるからだ。

26. それから、あなたは先の幻で、礼拝をする権利が回復されるまで二千三百日かかる、ということを聞いた。 この数字は、そのとおりのことを意味している。 だが、これらのことが起こるのは、まだ遠い将来のことなので、だれにも話してはならない。」

ダニエル書 8