11. さらに、よく見ていると、あの残忍な第四の動物が殺され、体を焼かれてしまいました。 全能の神様に対して尊大に振る舞い、その小さな角を誇っていたからです。
12. 残りの三頭の動物は、王国を召し上げられたものの、しばらくは生きのびることを許されました。
13. 次に、人のように見えるものが、天の雲に乗って来るのが見えました。 その方は、神様の前に導かれました。
14. その方は、世界の国々を治める権威と栄光とを与えられていました。 それで、どの国民もみな、この方に聞き従うようになりました。 この方の権威は永遠で、決して終わることがありません。 その国は滅びることがないのです。
15. 私は夢で見たことによって、すっかり混乱し、動揺しました。
16. そこで、王座のそばに立っている者の一人に近づき、見たことすべてについて、その意味を尋ねました。 すると、次のように説明してくれたのです。
17. 『四頭の巨大な動物は、いつか地上を治める四人の王を表わしている。
18. だが最後には、いと高き神の国民が、代々限りなく世界を治めるようになる。』
19. 次に、第四の動物について尋ねました。 それはぞっとするほど恐ろしく、とても残忍な動物で、鉄の牙と青銅の爪で人々を引き裂き、足で残りの人々を踏み殺したりしました。
20. また、十本の角と、あとから出て来て、前の十本のうち三本を倒した小さい角のことを尋ねました。 その小さい角には目があり、大声で大言壮語する口があって、他の角よりも強かったのです。
21. 見ていると、その角は神様の国民と戦って、勝ったからです。
22. しかし、その勝利も、永遠の神様が来て法廷を開き、神様の国民の正しさを立証して、彼らに全世界を治める権威をお与えになるまでのことでした。
23. 王座のそばに立っている人は、このように説明してくれました。 『この第四の動物は、地上を治める第四の世界帝国〔一般にはローマ帝国〕のことだ。 それは他の国々をしのぐ残忍さで、全世界を食い尽くし、それまであったすべてのものを打ちこわす。
24. 十本の角は、この帝国から立つ十人の王のことだ。 それから、もう一人の王が立つが、この王は十人の王よりも残忍で、その中の三人の王を打ち倒してしまう。
25. この王は、いと高き神様にまで反抗し、聖徒たちを迫害して滅ぼし、すべての法律、道徳、慣習を変えてしまおうとする。 神様の国民も、三年半の間、この王の手中にあって、どうすることもできない。
26. だが、神様が来て、正義の法廷を開き、この残忍な王からすべての主権を取り去り、完全に滅ぼし尽くす。