25. 陛下の国民が陛下を宮殿から追い出します。 陛下は動物のように野に住んで、牛のように草を食べ、その背中は天の露でぬれるでしょう。 いと高き神様が人間の国々を支配し、お選びになった者に支配権をお与えになるということを、陛下が悟るまで、七年間、こんな生活が続きます。
26. ただし、切り株と根とは残されます。 その意味は、天の神様が支配しておられることを陛下が悟った時、国を返していただける、ということでございます。
27. ネブカデネザル王よ、お願いでございます。 どうぞ、罪を犯しませんように。 正しいことを行ない、貧しい者をあわれんでください。 そうすれば、あるいは神様のお赦しがあるかもしれません。」
28. ところが、これらのことがみな、余の身に起こったのだ。
29. この夢を見てから十二か月後のことだ。 余は、バビロンの王宮の屋上を歩きながら、
30. こう言った。 「余は自分の力で、この美しい都を、王宮のある町、帝国の首都に建て上げたのだ。」
31. このことばを語り終えないうちに、天から声があった。 「ネブカデネザル王よ。 おまえに宣告する。 おまえはもう、この国の王ではない。
32. 宮殿から追い出され、七年間、野の動物たちとともに住み、牛のように草を食べて生活するのだ。 それで、やっと、神様が人間に国々を分け与え、お選びになった者に国をお与えになることを悟るだろう。」
33. そのことは、すぐ実現した。 余は宮殿から追われ、牛のように草を食べ、体は露でぬれ、髪の毛はわしの羽のように長くなり、爪は鳥の爪のようになったのだ。
34. 七年目の終わりに、余は天を見上げた。 すると、正気に戻ったので、いと高き神様を賛美し、礼拝した。 そして、永遠に生きておられる方、その御国の支配が代々限りなく続くお方を、心からほめたたえた。